「キャリアコンサルタントは立派な資格ですよ」
先程までの笑顔を消して、
真顔となった教授は
私に向かってそうおっしゃいました。
「確かに更新講習など
費用も時間もかかります。
その点では制度に問題はありますし、
この資格を持っていなくても
その内容の仕事はできます。
しかし、
きちんと要求された要件を経て資格を取れば
社会的信用を得て業務にあたることができます。
正直、私は持ってはいませんが、
私の娘はこの資格を取得し、
その資格で企業で働いています。
またこれから企業分野で
この資格を持つ人の需要拡大が
見込まれていますよ。」
教授のこのお言葉を聞き、
私は自分がその時保持してもいない
国家資格に対して
大変浅い知識で失礼な発言を
していたことに気づき、
恥ずかしいことを申しあげてしまったことを
後悔していました。
そして、教授の御言葉には
心から感動を覚えていました・・
と書きたいところですが、
正直そこまでには至っていませんでした。
そのくらいキャリアコンサルタント資格には
否定的な認知からのスタートだったのです。
けれど、この教授がそこまで仰る資格ならば、
きちんと調べてみたいと思うようになっていました。
そして、教授の言葉は続きます。
「川口さん。
大学院で心理学の論文を書くのに、
情報提供や協力をしてくれる企業を見つけるのは
かなり難しいです。
川口さんが自分だけで開拓して
行くことになると思います。
なので、
その研究計画書はかなりの点で無理があります。
大学院で出来ることと
あなたのやりたいことは整理して考えてください」
教授のこの言葉は、
私に相当重く響きました。
入るならこの大学院にしたいと思いました。
この教授の偽りのない態度で接してくださる姿勢が
真剣さとともに暖かく、
私にも響くものであったからです。
長くなりました。
次回に続きます。