先日のブログで、ある方の言葉をご紹介しました。

 

『手術ほどありがたいものはない。

麻酔をして、寝ている間に、

悪いところすべて治してくれる。

こんなにありがたいものはない』。

 

確かにそうだな、と思いましたが、

このお話を聞く前にも、

『ありがたい』

という思いは私の中に芽生えていました。

 

”芽生えていた”、と書いたのは、

告知を受けてしばらくは、ありがたいどころではなく、

 

「どうして私が?」

「信じたくない」

「手術が怖い」

「術後はどうなるの?」

 

そんな思いばかりで動転し、

現実を受け入れることさえ難しかったからです。

 

始めの1週間~10日目位は、そんな感じだったかな。

 

担当医から手術の内容説明を受けた際に、

私の知らない用語、

私が知らなかった体の部位、

ここを切って、ここを削って、

そしてここがこうなったら、ああなって、、、、ってお話、

それらを聞くうちに新たな考えが生まれたのです。

 

これは人間の”体のつくり”についての話、

私自身の病の話、そしてそれを除去する術の話。

なのに、私は何も知らない。

それについて本当に何も知らない。

知らずにずっと、あたりまえのように生きてきた。

 

長い年月をかけ、だれかが研究し、解明し、努力を重ね、

その蓄積として、私はこの手術を受けて治るんだな。

すごいことだな。

人間って、こんなことまで分かっていて、

出来ちゃうんだ。

 

そんなことが、先生の説明を伺いながら、

ぼーっとした頭の中をよぎり、

ただただ感心し、感謝したのです。

「すごい」って。

何に?・・・人間に対してです。

 

人間って、すごい。

私は、人々の努力と成果の蓄積がなければ、

この癌で死を迎える運命だったはず。

だけど今は「大丈夫」と、手術のあとの未来があると、

希望を持つことが出来ている。

希望というか、明日があるのは確かな現実なのです。

この時代に生きていて、良かった。

『ありがたい』。心から。