幸福王子大千穐楽、入ってきましたよ。
何度見ても考えさせられる、というか考えてしまう。深いお話です。
(久々の旅で疲れたのか、数日ダラダラ過ごしてしまって…今やっとこさ書いてます
)
3回観て思ったことは、王子もツバメもお互い出会ったことによって変わり、それぞれの意志を全うして生き抜くことができたのかなと思います。
『寒くなってもツバメは王子のもとを離れようとしませんでした。心から王子のことを愛していたからです』
ほんと泣けますよね
ツバメって良い奴。
バラに恋してた時は自分がバラに飽きたにもかかわらず、上手くいかないことを勝手にバラのせいにしてエジプトに旅立つような自己中野郎だったのに。
王子は生きてる間は宮殿の中で悲しみや不幸を知らずに、死んでから銅像として街の高台に立ち世の中の不幸を知ることになる…結構苦行だよね。でも銅像だから何もできない。約500年も何もできないまま見ているしかなかった。そこにツバメがやってきたので、ツバメに頼んで自分がずっとやりたかった人助けをする。これまたちょっと自己中といえば自己中ですよね。ツバメは巻き込まれてる。
幸福な王子といえば自己犠牲・無償の愛みたいなテーマになってきますが、自分の身につけている宝飾品を貧しい者に分け与える=王子の方がわかりやすく自己犠牲の精神があるように見えますけど、ツバメは自分の命が脅かされるのを知りつつ王子の手助けするわけですから。それこそ無償の愛ですよ。
ツバメが死んだ時に王子の心臓が割れてしまったのは、自分が不幸な人に無償の愛を与えていたと思っていたけど、実はツバメから無償の愛を捧げられていたこと、その大きさをツバメの死によって思い知らされたことで深く大きな悲しみのために割れてしまったのではないかな。
最終的に神からの救済を受けて、ツバメと王子は天に引き上げられるのですけど。
きっと2人ともそんなことは望んでなかったんじゃないかな。だからこその『バカか?お前らは』だったのではないでしょうか。
王子は500年も世の中の不公平を何もできずに見てきたし、世の中の幸福と不幸はゼロサムであると歌ってきたこともあり、ずっと神の僕として生き続けることが良いとは思ってなさそう。そしてツバメは自由な旅人であるのに、天の庭で永遠に飛び回ることには飽きてしまいそう。
ゴミ溜めの中とはいえ、2人で寄り添っていられたことが実はいちばん幸せだったんじゃないでしょうかね…
今の時点での私の感想はこんな感じです。
子供の頃にはきっとここまで考えながら読んでなかったお話ですが、この舞台をきっかけに深く考えることができてよかったかもしれません。
また何十年かたって、私が死を目前にした時に読むと違った感想が聞けるかもしれないですね。
今日もネタバレありです