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PULLING PUNCHES

JOHN JONEACH の作業場



 汎ゆる利ざやをかすめ取る
否、暴利を貪り続ける者達よ。


あなた方は生産者ではない。
生産者だった試しがない。

消費行動の為の単なる
流通者であり、穴の空いた
ホースでしかない。

生産者とは価値を生む者
を云う。
生産者こそが、一番の消費者で
本来あるべきだ。

人は皆、多くの財を求める。
そしてそれは間違いではない。

どの様にして財を成すのか
重要なのは生き方である。





君よ

想像してみてください。
ある日突然
裕福そうな人から君に
巨万の富を与えようという
メッセージが届いたなら。

想像してみてください。
君への親愛の情と善良なる
君へと莫大な財が届いたなら。

想像してみてください。
君が欲しい筈のお金がある日
君のもとへと届いたなら。

想像してみてください。
あなたはその箱を十数万円で
受け取り、その経費を差引く為
その大きな箱を開けると
信じられない様な大金が
箱いっぱいに敷き詰められた
光景を。

想像してみてください。
誰にも預けようのない
とんでもないものを引き受けて
しまった後悔の先の、大きな箱
を呆然と見つめる自身の姿を。

想像してみてください。
引き取りに来る筈の送り主は
いつまで待っても、君のもとを
訪れることはないことを。

想像してみてください。
送り主が君に、その大金を
慈善事業への寄付をするように
云っていることを。

想像してみてください。
気を取り直し、使命感に燃え
ようやく寄付先を見つけ
大金を小分けにしながら
送金し続ける自身の姿を。

想像してみてください。
君はようやく寄付先への送金
が終わり、達成感を味わうのも
束の間、送り主はすぐさま
君のもとへと大金を送りつけて
きた時のことを。

想像してみてください。
最初の使命感は惰性となり
いつしか苦痛へと変わるも
君の慈善活動は続くことを。
君の慈善活動は死ぬまで続く
であろうことを。
君が自ら終止符を打たない限り。

想像してみてください。
善良なる君は罪悪感に
苛まれ始めたことを。
そして善良ならざる者が
その使い道を違えながら
この世の春を謳歌し続けている
ことを。

想像してみてください。
善良なる君は、相変わらず
苛まれ続けるも、ある夜
大金のもつ意味の、真実の闇を
知ることとなった時のことを。

想像してみてください。
止める方法はただ一つ
暴くしかないと、意を決した
自身の姿を。


君よ

しかしそれは賢明ではない。
それはすべきではない。
何故なら止める方法とは

君は殺されるか
きみは自死を選ぶか

そのどちらかしか選択肢がない
からなのだ。

送り主のエージェントは
君に言った筈だ。
大金の箱を君に渡す際に。

そう、このことは決して
誰にも話してはならないと。
決して真実を知ろうとしては
ならないことを。

彼らは君のもとを再び訪れ
君に念を押した筈だ。

そしてこの約束を違うなら
彼らは君の最後を看取ることに
なるだろうことを。

大金を保管している
君のクローゼットの中で
君の最後の演出を用意して
くれている。

君がどちらの死を選ぼうと。




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