PULLING PUNCHES -10ページ目

PULLING PUNCHES

JOHN JONEACH の作業場






前日の雨と寒さがまるで嘘の様に

青空の広がる今日の気温は5℃も高い。





1:00 PM 19 / 02 / 2015






今日は家族だけで行うそうだから

本当は邪魔になってはいけないし。



やっぱ行こうかどうしようか。



気持ちが二転三転しながらも

夫婦で向かった先に到着する。







遠まきからさり気なく

掌を合わせられればそれでよかった。


そんな意に反して敷地内まで

我々を迎えてくださった。

有難い。








僕らは並んで焼香をし

静かに掌を合わせた。





「カッコいいな」僕は呟いた。

そこにはロッカーの彼女がいた。

「カッワいいな」僕は呟いた。

そこには優しい時間の彼女がいた。







うちの奥さんといえば実は

ここに着くなりずっと

貧血の様な症状と動悸で

立っているのさえしんどくなって

とうとう座りこんでしまった。


周りにはまるで意気消沈した

コアなファンの姿の様に

映っていたかもしれない。






彼女の事を知らな過ぎる

そんな奥さんさえ

十分過ぎる程の悲しみを

全身で味わう事となってしまった。



いよいよ。



いよいよ出発ですね。



クラクションが今日の青空へと。







黒塗りの車が走り去り

ようやく少し元気になった奥さんと

僕は式場をあとにした。




「少しだけ歩こうよ」

奥さんがそう言い出した。



僕らは彼女が愛したこの下北沢の街を

少しだけ歩いてみた。



ただ、ぶらぶら っと

ただ、ぐるぐる っと



少しだけ、歩いてみた。

さっきから僕の頭の中ではずっと



You May Dream だけが

ただくり返しくり返し



エンドレステープのように

ずっとずっと、流れ続けていた。



彼女のあのロックだけど

とてもキュートな声だけが



ずっとずっと、リフレインしている。




初めて来た下北沢。

まるで一緒の下北散歩。





またいつか。







バイバイ、シーナさん。



                                 
                                         J. JONEACH








Ps.  From me to you




Sheena Is A Punk Rocker / Ramones