例えばだが、電車でイヤホーンで音楽を聴いていた。
トンネルにはいったとき、トンネルに反響する電車の走行音で音楽が聴き取り難くなったことはないだろうか。
そんな時皆どうやってその環境を乗り切っているのだろう。
私はボリュームをあげて走行音が聴こえないようにする。
それと似たような話かもしれないし、全く的外れかもしれないが、これから紹介するのはそんな話の小説だ。
奥田英朗の「空中ブランコ」
精神科に通う様々な患者と、変わり者の精神科医のお話。
精神科ってのは難しいらしく、鬱病患者や、変わった患者が多く、精神科医自身が鬱病になったりするらしい。
だがこの物語に出てくる精神科医はそんなものには陥らないような人間である。
性格は捉えどころがなく、掴んだと思えばするりと抜けるような不可解な人物である。
そんな精神科医と、特殊な患者が送る物語。
多くの患者が訪れるが、そのどれもが特異なケースの患者だ。
その患者を様々な方法で対面し、解決に導く。
その解決は望んだ結果にはならないかもしれない。
だが、それも間違いではないのかもしれない。
読んだ者にのみ理解できる精神科医の事情。
是非読んでいただきたい。
奥田英朗「空中ブランコ」
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