「俺と家族にならないか?」


あの日、智のマンションにはすでに俺の部屋が
用意されていた 



「ずっとこの日を待っていた」


開けたドアの先には生活に必要な物は全て揃っていた


その日の夜、リビングのテーブルに置かれた書類


《養子縁組》


目に入ったその言葉

「無理にとは言わない。でも、まだ1人で生きていくには潤は若い。まだまだ大人の力が必要な時がある。その時の手段だと思ってもらっていい」

智はそう言ってくれたけど

ずっと俺を探していてくれた事

俺の部屋を用意してくれていた事

こんな俺にでもこれが智の愛情なんだろうとわかる






俺は…
どうしたらいいんだろう?

愛情というモノを経験した事のない俺は
どうしたらいい?

その愛情に返せる対価が俺にはあるのだろうか?


俺は………


そんな価値のある人間じゃない……