この記事の最後にある、金沢医科大学の三輪高喜教授の見解は以下の通り。
【一】、海外では新型コロナの初期症状と言われてきたが、国内ではどのくらいの割合で嗅覚障害が出ているのかわかっていなかった。今回の調査で特に若い世代では7割の人に自覚症状があり感染を疑うサインと言える。
【二】、大半の人が早期に改善するが、神経がダメージを受けている場合は正常になるまでに1、2年かかる可能性もある。
【三】、今後もコロナ嗅覚障害の調査を行い、治療法を検討していく必要がある。
【四】、嗅覚障害は食事が楽しめないなど生活の質を大きく下げるためだ。
物心ついた頃から嗅覚が全くないまま53歳を迎えている立場から、私見を述べさせていただきます。
【二】についてですが、「1、2年かかる可能性もある」という根拠は何でしょうか?
物心ついた頃から嗅覚が全くない立場としては、「最悪、一生治らない可能性もある」、そう思えます。
もちろん、三輪教授もそういったごく少数のケースを否定しているつもりはないように思われます。「1、2年」という数字も一種の例えでおっしゃったのかもしれません。
しかし、もし「最悪でも1、2年で済む」ような楽観論が存在するとしたら、私には根拠がわかりません。
【三】についてですが、「治療法を検討していく必要がある」というのは裏を返せば「重度の嗅覚障害の治療法は無い」ということですね。
これは私も全く同意です。重度の嗅覚障害の治療法は、現在、ありません。
治療法、できれば良いですが、難しそうです。ずーっと私が嗅覚障害に取り組んできて痛感してることなのです。
【四】についてですが、「食事を楽しめないなど生活の質を大きく下げる」と食事をいの一番に持ち出すのは、いかにも嗅覚障害になって悲嘆してる「(それまで)健常者(だった人)」のお話しだな、と感じます。
私だって悲嘆してないわけではありませんが、最初っから全く嗅覚がなくて食事の良い匂いなんてイメージすらできないんですから、いの一番ではありません。
より悲嘆してるのは、「嗅覚障害者はこう生きればいいんだ!というお手本が無く、制度も団体もないこと」、「嗅覚障害を気にしていて、かつ、それを言い出しにくいために、性格が臆病なこと」、「嗅覚がないと明らかに無理な仕事には就けないこと」、「ガス爆発や腐った食べ物の危険など、匂いで探知できる危険の探知ができないこと」です。
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