Episode8「雪下の誓い」
幻想郷にはこの世界に住む者、ひょんなことから幻想入りしてしまった者の2種類の人種が存在する
そして彼もまた――
美しい場所だ、幻想郷――
こんな素晴らしい場所が他にあるかなぁ
まるでピクニックに来てる気分だね
あのー、すいませーん
……?
どうもどうも~!清く正しいフリーのルポライター、射命丸文です
ルポライター?記者が私に何の用かな?
見たところお兄さん、この世界の住人じゃありませんよね?
仕事柄、見知らぬ人に会ったら取り敢えずインタビューさせていただくことにしてるんですよ
私はここでのんびり食事をしていたんだがね……
あー、確かにそのようですね
それでは、食事が済むまでここで待たせてもらいます
帰ってはくれないのかい?
はい!私、腐っても幻想郷一の新聞記者ですからね!
一度捕らえた獲物を逃すつもりはありませんよ
(チッ…面倒なのに掴まってしまった……何処の世界でもマスコミというものは厄介なんだな)
はぁ……では、私のことを一通り話したら帰ってくれるってことでいいのかな?
おっ!話が早い人ですねぇ!私もこう見えて忙しいので、仕事が一つでも早く終わるのは助かります
それでは、出来る限りで宜しいので、詳しく自己紹介をお願いします!
(出来るだけ詳しく、か……)
私の名は吉良吉影、年齢33歳、自宅は杜王町というベッドタウンの北東部の別荘地帯にあり、結婚はしていない
仕事は『カメユーチェーン店』の会社員で、毎日遅くとも夜8時までには帰宅する
フムフム……
タバコは吸わない、酒はたしなむ程度
夜11時には床につき、必ず8時間は睡眠をとるようにしている
ホウホウ……
寝る前にあたたかいミルクを飲み、20分ほどのストレッチで体をほぐしてから床につくと、ほとんど朝まで熟睡さ
スヤスヤ……っと
赤ん坊のように疲労やストレスを残さずに朝目を覚ませるんだ
健康診断でも異常なしと言われたよ
ナルホドナルホド……
私は常に『心の平穏』を願って生きてる人間だということが今の説明で分かっただろう?
『勝ち負け』にこだわったり、頭をかかえるような『トラブル』とか、夜もねむれないといった『敵』を作らない……
というのが、私の社会に対する姿勢であり、それが自分の幸福だということを知っている
もっとも、闘ったとしても私は誰にも負けんがね
見つけたぞ!
アラ⁉ちょっとちょっと、今取材の真っ最中なんですけど、邪魔しないでもらえる?
見回りをしていた天狗たちから報告が入っている
怪しげな人間がこの妖怪の山に侵入してきたとな!
誰であろうと無断でここを徘徊する者に容赦はしない!今すぐここから立ち去れ!
立ち去るのは私の睡眠を妨げるトラブルであり敵である君たちの方さ
こ…これは……⁉
『キラークイーン』…と、私はコイツを名付けて読んでいる
仲間を呼ばれる前に、君たちを始末させてもらう
今夜もぐっすり眠れるように……
↓
悟空!ベジータ!あんたら何か厄介な奴らと戦っていたらしいが、大丈夫か⁉
魔理沙か……一応は何とか退けたが、一筋縄でいかん謎の力を持った奴らだった
あんな奴等が他にもいるとなると本当に厄介だぞ
なんてったって超サイヤ人ブルーでも結構苦戦しちまうような奴らだしな……
えっ!マジかよ⁉
確かブルーより一段階下のゴッドですら破壊神とそこそこいい勝負ができるくらいなんだろ?
そのブルーでも敵わない相手がいるなんて信じられないぜ
いやそれがな、相手もブルーと似たような変身をする奴だったんだよ
しかも戦う度にどんどん学習するように強くなっていくんだ
そしてもう1人の奴は神の気を帯びた黄金の鎧を纏っていた
確か、ゴッドクロスとか言ったか?
神聖衣ですって⁉
なんだ霊夢、おめぇ何か知ってんのか?
神聖衣っていうのは、本来なら女神アテナの血を受けていなければ纏う事ができない奇跡とも呼べる幻の聖衣なのよ
それを纏う事ができるなんてそれこそ信じられないわ
一体どんな敵だったの?
奴らはネオ・イノベイドと名乗っていた
救世主リボンズによって作られたイノベイドで構成された連中だとな
リボンズ⁉リボンズってあの…リボンズ・アルマーク⁉
何だよそのリボンズって奴は
リボンズ・アルマークは、イオリア・シュヘンベルグが創り出した量子演算処理装置から作られた最初期のイノベイド
最後は刹那という人間と戦って死んだはずだけど、そのリボンズがなんでこの世界にいるのかしら?
どうせまたパラガスの親父が何かしたんだろ?
奴に呼ばれた高杉たちと同じようにな
銀時……貴様生きていたのか
仙豆をやるのがもう少し遅れてたら危なかったがな
やっぱピッコロは頼りになんなぁ!
だが孫、なにやら敵側の動きがおかしいぞ
なに?どうおかしいと言うんだ
お前たちがさっき戦っていたイノベイター勢力の首領リボンズ・アルマークが、ホムンクルス側の情報を探っているらしい
あれ?けどパラガスに雇われてるとしたらそのリボンズって奴もあいつの仲間なんだろ?
なんで仲間の情報をこそこそ探らなきゃならねぇんだ?
パラガスの野郎はともかく、そのリボンズにはなにか裏があるということだろう
ただパラガスに雇われたってだけじゃなさそうだな
↓
おかえりミユ、御方との二重(デュアル)リンクは気持ちよかった?
変な言い方はやめてください……
でも、気持ちよかったのは本当です……
いや~羨ましい限りだよ
僕らは一回リンクしてもらってるけど、二回も脳量子波にアクセスしてもらってるのはたぶん君だけだからね
物好きだよね、至高の御方も……
私のことはどう思ってもらっても構いませんが、あのお方を辱めるようなことを言うのは絶対に許せません…!
フッ……やはり幼いな
キミのような少女が我らがネオ・イノベイドの一角を成しているとは認めがたいものだ
どういう意味なの?ブラック・ケア……
言葉通りだとも……か弱い少女でしかない君が、私と同格の存在である筈がなかろう?
ただの非力な女の子かどうか、試してみる…?
ダイヤモンド!
……このような意味のない戦いには同意しかねます
お願い…力を貸して…!
仕方がない…ミユ様がそこまで仰られるのなら
どうぞお好きなように
ハアッ‼
……⁉
これがリボンズとのゴッドリンクからなる超サイヤ人ロゼか……
ミユ、こりゃ初めから全力でいかなきゃやばいかもよ?
……分かってます!
↓
『我、聖杯に願う
美遊がもう苦しまなくていい世界になりますように
やさしい人たちに出会って
笑いあえる友達を作って
あたたかで ささやかな 幸せをつかめますように 』
オベイロン、なんだい?これは……
“朔月美遊”の兄、彼女の世界の“衛宮士郎”の聖杯への願いです
ご存知でしょうが、朔月美遊とは人間の形をした聖杯であり、つまり彼女自身が聖杯そのものという事になります
衛宮士郎は妹を救いたいがためだけに聖杯戦争を勝ち抜いたのか……
おや…なにか不服そうですね
望みを叶える聖杯はいわば、神の力にも等しい
それを手に入れるための熾烈な聖杯戦争……妹を助けたいだなどという願いを糧にしてその戦いを征すなど、愚かだよ
ですが、現在アナタのもとにある聖杯は本来の聖杯とは比較にならない力を秘めている……でしょう?
大いなる力は全て、貴方のものだ!
フッ……当然さ
アレは人間には過ぎた代物だ、聖杯は救世主たる僕にこそ相応しい
ミユ・リターナー…あの子は聖杯を受け継ぎ、僕のためだけに存在する神の使徒だ!
リボンズ、たった今何者かがこのフィールド内に侵入してきたようです
反応によるとサイヤ人のようですが、孫悟空たちではないようです
サイヤ人か…神の領域に土足で踏み込もうとする者は誰であろうと目障りだ
適当にお帰りいただこうか
畏まりました。サガは戦ってきたばかりなので、カノンを向かわせます
カノンか……彼は僕とリンクしてないから、君たちほどの力は持ってない
くれぐれも油断しないよう伝えておいた方がいいよ
カノン、御方からのご命令だ、侵入者を追い払ってきてくれ
「よかろう、今日こそサガとの違いを神に知らしめる絶好の機会だ」
くれぐれも油断するなよ?
「分かっている。首を長くして待っていてくれとリボンズにお伝えしておけ」
↓
まず私のキラークイーンの能力を教えてあげよう
どうせ君たちは既に始末されてしまっているのだからね
何……ッ?
キラークイーンの特殊能力――
それは触れたものはどんなものでも爆弾に変えることができる
へっ⁉
何であろうと……
ハッ⁉ま…マズい……‼
例え私が寄り掛かっていたそこの木だろうと
↓
フンッ‼
うっ…⁉
ハァッ‼
なっ⁉私の神裂斬を受け止めただと⁉
リボンズ様から頂いた力…侮らないで!
驚いた…僕たちと同じく御方に創られたネオ・カレイドステッキも、使えば恐ろしい力を発揮するとは聞いてたけど…
まさかあのブラックに匹敵するほどとはね……
……!
くっ…‼
私をここまで追いつめるとは……
だが所詮はまだ未熟な少女…戦闘経験が不足しているせいで体力の使い方が実に甘い
甘いのはあなたも同じ…神の力に頼るだけで私を倒せると思わないで
リボンズ様のご期待に応えられなければ、私に存在価値はない……
アナタに勝って、私の力をあの方に証明してみせる…!
ほう…私と究極奥義で勝負しようと言うのか?
よかろう、その挑戦…受けて立つ‼
ハアアアァァァーーー‼
波ァッ‼
うっ……り…リボンズ…さま……
\バタッ/
ミユ・リターナー…ただの少女に過ぎぬと思っていたがまさかロゼに匹敵するほどとはな……
……私の力には一歩及ばんが、確かに神が欲しがっただけのことはある
妖夢!
ハッ!いかがいたしましょう?
今日は随分運動したからな、私はこれからしばしの休息を取る事にする
よかったらキミに世話を頼みたいのだが、どうかな?
光栄です!謹んで承らせていただきます……
↓
クッ…何という威力だ……避けるのがもう少し遅れていたら危なかった
あれ⁉吉良さんは……?
↓
ふんっ……あんな奴らと戦っていたら時間を無駄にするだけだ
そろそろ元の世界に戻る方法を探さないとな……
ほう……さては其方も我らと同じくこの世界に迷い込んでしまった迷い人というわけか
誰だ……?
そう構えるな、余はうぬの敵ではない
……?
余のことを誰かと尋ねたな?
聞け!我こそはグレタガルドの正当なる王位継承者、ガルーダ・ダークブラック
弟たちに倣い当世での名を銘ずるなら、伊丹伽楼羅!
(何なんだコイツは……)
王が先に名乗りを上げたのだ、其方も名乗るのが礼儀と言うものぞ!
私の名は吉良吉影、ご覧の通り少々変わった能力を持っている人間だ
ほう奇遇だな、私の名も“吉良上野介ぶりぶりざえもん”というのだ
豚が喋った……⁉
誰が豚だこの豚野郎‼
豚じゃない……
キラークイーンは猫だよ、上野介くん
ええい、そんなことはこの際どうでも良い!
とにかく今は一刻も早く元の世界へ帰還する方法を探すのだ!
おっと、そうであったな
まったく…何でこんな面倒な味方と出会ってしまったんだ……
~登場人物~
孫悟空
ベジータ
ピッコロ
坂田銀時
博麗霊夢
霧雨魔理沙
ミユ・リターナー
ユーリ・レジェッタ
オベイロン・リバイバル
ライト・アーデ
ブラック・ケア
魂魄妖夢
射命丸文
犬走椛
伊丹伽楼羅
ぶりぶりざえもん
吉良吉影
























































































































































