吾郎さんとベートーヴェン
舞台『No.9不滅の旋律』の再々演が、本日初日を迎える!吾郎さんがベートーヴェンを演じるこの舞台は、私にとってもとりわけ思い入れが深い舞台です。私はアマチュア奏者としてヴィオラを弾いています。ベートーヴェンの交響曲は、第1番から第9番まで、すべて演奏したことがあり、同じ曲を、何年かの期間をおいて複数回演奏したこともありますが、演奏するたびに新たな発見があるので、前よりも演奏に工夫をこらそうとしています。「同じ曲を何回も演奏するのは飽きないか」と聞かれることもありますが、特にベートーヴェンについては、何か心をひきつけられるものがあり、飽きることなく取り組んでいます。舞台が生き物であるのと同じく、音楽も生き物なのかなと思います。2015年の『No.9不滅の旋律』初演のときに、吾郎さんがベートーヴェンを演じてくれると知り、まさに私のための企画だと勝手に思い込み、熱心に公演に通いました。大好きな二人の人物が一緒になって私に語り掛けてくれるように思いました。吾郎さんは、ベートーヴェンと自分は似ていない(似ているのはくせ毛のことぐらい笑)と、インタビューで答えておられますが、エンターテイメントへの熱い思いという意味では、二人に共通するところがあるように思います。ベートーヴェンの交響曲の楽譜では、スフォルツァンド(sf:特に強くという意味の記号)が十小節以上も続けて書かれていることがよくあり、演奏にエネルギーがいります。指揮の先生から、「スフォルツァンドはどれも全部しっかりと演奏しなさい。ベートーヴェンがそう指示しているのだから」と指導されたことがあります。確かに、舞台でみた、ベートーヴェンのこだわりを思えば、楽譜の指示をいい加減にとばしてしまうと、「何をしているんだ!」とすごい剣幕で近寄ってこられそうです。また、例えば交響曲第3番の第2楽章などは、苦悩に満ちたベートーヴェン吾郎の表情を思い浮かべながら演奏すると、複雑な感情を音楽にのせて表現しやすいように思いました。弦楽四重奏曲第15番は、晩年の作品。最初のところは、静かな夜に、流れ星が流れていくのを一人で見ながら涙するようなイメージがあるのですが、これも舞台での、いろいろな経験を経て晩年に少し穏やかになった表情と、音楽の内容がつながるように思います。今年はNHKの「ベートーヴェン250」プロジェクトのアンバサダーも務めている吾郎さん。先日の『ららら♪クラシック』「あなたが選ぶベートーヴェン」はおもしろかった!事前に募集された「あなたが選ぶベートーヴェン」の3曲、私は、悩んだ末に・交響曲第9番「合唱つき」・ピアノ・ソナタ第32番・弦楽四重奏曲第15番を選びました。弦楽四重奏曲第15番は、20位までに入らなかったけれど、平野昭さんが取り上げてくださり、ミケランジェロ弦楽四重奏団の演奏まで放送してもらえて、とてもうれしかったです。ラン・ランさんが挙げておられた、ピアノ協奏曲第4番も大好きな曲なので、またじっくりと聴いてみようと思いました。このアンバサダーを含め、再演のときからいろいろな経験をされた吾郎さん、今回はどのようなベートーヴェンの表情をみせてくれるのでしょうか。生誕250年の記念の年に、この舞台が上演されることが、吾郎さんとベートーヴェンの両方を愛する者として、このうえなくうれしいです。と言いつつ、初日のチケットは取れなかったので、今日は自宅から応援しています。観劇予定の日が待ち遠しいです。コーヒー豆デザインのマグカップも楽しみ!初日の大成功をお祈りしています!!!