夜ご飯食べ終わって、おかーさんとソラ子は2階にいて。おとーさんはカイカイのバスケのお迎えに出発して。

ふと気づくとオレちゃんが鼻鳴らしてクーンクーン言っている。ちょーだい！のポーズで必死にお願いしてくる。

はて、何かしら？

トイレか？

トイレはおとーさんとさっき行ったでしょ！暗いからイヤよーおかーさん行きたくなーい。

おかーさんが立ち上がると喜んで、さぁこっちこっち！

来て、来て、ついてきてーー！

急足で階段を降りるオレちゃま。

ねぇ、ねぇ、ねぇーってばー！

どうやらトイレではなく。

彼の願いはこれのよう。

半分だけ食べたロテサリーチキン。残り半分は明日スープに使うの。

オレちゃん…必死。

ねぇ！お願い！

オレちゃんにも、おいしい、くだちゃーーーい！

すごいね、彼のコミュニケーション力は。

さすがスピーチセラピストの子よ！

キッチンに入って、お座りして。それから、首をグインと振ってチキンの方角を鼻先で示して、そして、再びおかーさんの顔を見たわよ！

これって、幼児の発達における「指差し」（オレの場合、鼻差し）とか「三項関係」（私とあなたと物＝オレちゃんとママとチキン）の発達よね？

おかーさんはそんなことを思って関心していたけど。オレちゃん、ロテサリーチキンが大好物なんですってよ。本人が体を張って、鼻を鳴らして、そう言っていたわ。

ちょびっとだけチキンをあげて。2階に戻ると、後からすごいスピードで駆け上ってきて。ありがと〜おいしかったーと言わんばかりに、おかーさんにすりすりベタベタ。そしてしばらくするとまた、そのクーンクーン。もっとーーー！

これを4、5回繰り返したかな？

そんでもって。

カイカイと一緒に家に帰ってきたおとーさんにも、オレちゃん、おんなじようにクーンクーン鳴いて、ちょーだいしてアピールしたけど。

おとーさんは、「なんかクーンクーン言ってたけど、無視した。何？うんこしたいの？」と。

やっぱり、コミュニケーションって、伝える側だけじゃなくて、受け取る側の感度も大事…

つまり、コミュニケーション障害がある子供の側だけが頑張って伝えなきゃいけないんじゃなくて、コミュニケーションの相手となる立場の人も「何を言おうとしているのかな？」ってわかろうとする姿勢…大事なんだろうなーと。

そう思ったおかーさんだったのでしたー。

オレちゃんの大好物なんだって