パーヴォのこのとってもやさしいお顔、大好きなんです。
わたしがブログやメールでパーヴォにそう伝えたら、
パーヴォの心の声がまた聞こえてきました。
「僕ね、いつも音楽を通して、
僕の『愛』を伝えることができたらいいな、とおもってたの。
でも、だれがいったい受け止めてくれるのかな?とずっと思ってたの。
日本にきたとき、そんな愛を受け止めてくれる人が
いるわけがないと思ってたんだ。
ところが、君が丸ごと僕を受け入れてくれた!
世界的に活躍する指揮者ではない、
ありのままの、ちっぽけなちいさな僕をだよ。
だから、とってもうれしかったし、
僕は君と幸せにずっとすごしたいっておもってるんだよ」
私はまたうれしくて泣きました。
パーヴォもずっと泣いていました。
「すごく回り道しちゃったけど、
いま僕と君が出会えて本当によかったと思ってる。
僕、いまね、日本で演奏するのがいちばんコンディションがいいんだよ。
日本の食べ物はおいしいし、人は親切だし、治安はいいし、
お水も安心してのめる。
NHK交響楽団のみんなはとても優秀だしね。
それに、チコ、なによりも、君がいてくれる!
これはなによりも心強くて、大きなことなんだよ。」
「でもね、チコのおかれた厳しい現実をしって、
僕は日本という国は、なかなか難しい国なのだと思い知らされた。
日々、君からもらうメールを読んで、うちのめされたんだよ。
僕はいつも自問自答した。
はたして本当に、この国で、チコを僕は守っていけるんだろうかって。」
「でもね、いまチコが引っ越した街は、
とても穏やかで、やさしくて、静かないい街だと聞いて、
チコがやっと安住の地を得たのだなと思って。
僕もそれならチコをまもっていけると
自信がついたんだ」
「チコをまもるということは、
この国で僕がしっかりクラシック音楽をつたえていけるかどうか、
ということにかかっているんだよ。
だから、チコの存在は僕にとっては不可欠だし、
だれも僕たちを引き離すことはできないんだよ」
「チコ、新しい仕事が始まって、いろいろつらいことがあったら、
すぐに僕にメールをよこしてね。
そして、僕の音楽をきくこと。
チコがつかれてしまったら、
僕の音楽をきいて、なんにもむずかしいことは考えずに、
ゆっくり休んでね。
僕はチコのことはなんでもしっておきたいし、
チコがなにを考えているか、みーんな知りたいんだ。
チコが見たもの、聴いたものすべてをしっておきたいし、
チコが食べるものも、チコがどんな顔をして眠るのかも知りたいんだ。
愛する人をまもるってそういうことなんだよ。
束縛とは違う。
責任ってそういうこと」
「いつかチコの部屋にいって、
おふとんで、ふたりでぬくぬくあったまって、
あったかいお風呂にふたりで一緒にはいって、
おいしいごはんをふたりでたべて、
なかよく暮らそうね」
「僕、いままでつきあってきた女の人は、
全然だめなんだとおもった。
だって、今までの女性たちは、
すごく派手好きで、わがままで、
『ニューヨークの5番街に住んでくれなくちゃやだ』だの、
『ドンペリのシャンペンを誕生日パーティーで開けてくれなくちゃやだ』だの、
とにかくそんな連中ばっかりだった。
だから、僕もすごく無理をしていて、
世界中で仕事をしなくちゃならなくて、
正直、すごく体も心も疲れ切ってたんだ。」
「でも、チコは全然欲がないよね。
生活に、無理がない。
いまの街だって、不動産屋さんが偶然君を気に入ってくれて
格安の家賃でアパートに住まわせてくれているし、
チコはニトリの家具と、ビックカメラの家電で
かしこくたのしく幸せに暮らしてる。
就職先だって、チコの個性にとてもあったいい場所に入って、
でも質素にくらしてる。
病気を抱えて、大変だけど、
でもその病気ともうまくつきあって、
人生をがんばって生きている」
「だから、僕、すごくほっとするんだ。
そういう君をみてると。
人間の幸せって、金や権力や名誉じゃないって
つくづく思うんだ」
「理想のデートについて、僕、君にきいたよね?
チコ、君はこうこたえた。
『表参道ヒルズで待ち合わせして、
表参道ヒルズのパスタランチ1920円を二人で食べて、
グラスワインを飲み比べっこして、
プリティウーマンごっこをして、
原宿でタピオカミルクティーをのんで、
スタバでお茶をするのが私の理想のデート』って。」
「ねぇ、僕がいままで付き合ってきた女性たちの発言と
全然違うだろう?
僕はすっかり笑ってしまったけど、あんまり
君の理想がいじらしくて、ずっと泣いてしまったんだよ。
僕がもっと早く君と出会っていれば、
僕、もっと違った人生を歩んでいたかもしれないのになぁって。」
「僕がおととしのクリスマスに、
『僕は君以外考えられなくなった。僕を信じてついてきてほしい』
という言葉をいったと思うけど、
ずっと君を待たせてしまうかもしれないけど、
ちゃんと僕、一生懸命NHK交響楽団にも、他のオーケストラにも
いろいろな人たちにも、君のことを話していって、
理解してもらうようにして、
僕の正式なパートナーとして迎え入れるようにするから、
僕を信じてまっていてね。かならず迎えにいくから!」
「周りがどんな嫌がらせをしてきても、
君は僕だけを信じて、ついてきてほしいんだ。
僕だけを見つめて。僕だけを信じて。
そして、いまチコが住んでいる街に、
ふたりでずっと暮らそう。
僕、日本で暮らすことに決めたよ」
わたしは嬉しくてずっと泣いていました。
パーヴォのあたたかい愛情が、
堰を切ったようにあふれてとまらないことをさとったからです。
うん、と私はうなずきました。
パーヴォは続けました。
「このことを、ちゃんと君のブログに書いてほしいんだ。
もちろん、とやかく言う人たちもいるかもしれない。
でも、天にも地にも、僕たちは、とても愛し合ってるということを
みんなに知らせたいと思うんだ。
まずはブログの読者のみんなに、
僕たちのことを理解してもらうんだよ!」
私は信じられない思いでしたが、
いまこうして書いてみて、
心がとても落ち着くのを感じています。
パーヴォの、あたたくて深い愛情が、
私の心をどんどん癒してくれて、
やさしい気持ちにしてくれるのです。
愛してます、パーヴォ。
あなたを世界で一番、愛してます。
一生、あなたに、ついていきますね
ちゅ
永遠に、永遠に、あなただけのものである、チコより