昨日はBlogをUPできませんでした。

なぜかというと、
退院後初めて、現場に出ていたからです。
筆者は、倒れる前は、劇場で舞台の裏方として働いていました。
照明機材の管理と主催事業での仕込み人員とかです。
もうちょっと平たく言うと、
「この機材はどこですか?」とか、「ここにこれを仕込んでいいですか?」
とかいろいろ、対応するひとです。
…わかりにくいかな?( ;´・ω・`)人(´・ω・`; )

まぁ、もともとは、舞台照明家ですので、
仕込みといって、舞台の本番に向けたいろいろな準備をすることですが、
そういうものに、
昨日は参加してきました。

プランナーは大学の先輩で、卒業後もいろんな現場をお手伝いしたり、
私が在学中は、大学の現場でもきてくれたりしました。

そういう間柄なので、今回も、病気のこと、若干時期尚早かもしれないこと、
など伝えてあるので、一日フルでいられるかどうかは当日判断、
という条件も呑んでくれたし、
サポートで、ということでしたので、
まぁ、仕込み人員としての作業の、60~70%くらいでしょうか、、
作業してきました。

結局のところ、夜からのフォーカス作業(照明機材1台1台を向きや大きさを変えて、
当てたいものへ当てていく作業)を終える頃には恐らく瀕死かも…
と思って、その前の夜休憩のところであがらせていただきました。

病み上がりで、1か月半の寝たきり生活もあったし、
退院後1か月半だし、
これで精一杯でした。

以前の私なら、たぶん、今回フォーカス大変そうだし、
照明人員少ないし、残ります、
と言っていたかもしれません。
でもこれ以上いたらちょっと、やばくなる、体がもたない。。
そう思って、お暇してきました。

「やっぱり、相手のコンディションって、わからないものだから、
申告してもらわなわからないからな。」
と、帰ってから電話した彼氏にも言ってもらえました。

自分で判断して、できる/できないの判断をすることも、
仕事に対する誠意です。

できないものを無理してやろうとしたら、かならずどっかで、
しっぺ返しを食らう。

最近彼氏との会話でもいろいろ言われるのですが、
病気して、苦境を超えて、
精神的にも、ちょびっとは成長できたのかもしれません。。。

って、おごるつもりは全くありませんので、
これからも謙虚に、健気に、
前向きに、
行こうと思います。




ちなみに、舞台の仕込みというのは、
特例として乗り打ち本番バラシ(仕込んでその日に本番、終演後に即日バラシ)
というものもあります(LIVEなどではよくあります)が、
芝居やダンスだと、まぁ、3日以上はあるのが普通です。

仕込み初日は、朝の9時とか10時から仕込み開始、照明は先に吊りこみをし、
美術が作業中(セットを組み立てている)は休憩したり、美術に絡んで
照明を使うところに仕込んだり、調光卓(ちょうこうたく:照明をつけたり消したりできる機械)
のセッティングやいろんな細かい作業をしたりします。
そしてその日の夜からフォーカス作業をしたりして、
翌日朝から明かりづくり(明かりの明るさを調節して明かりのシーンを作っていきます)、
同日夕方くらいからキャストが入って場当たり(立ち位置を決めたり、
照明や音響のきっかけを一緒に合わせたりする)をしたりして、
夜に通し稽古、
次の日、朝から直し作業があったりして、午後から稽古、夜にゲネプロ(本番と同じように
衣装などもつけてやる通し稽古)、
次の日、4日目の夜が初日。
とかっていうパターンがあったりなかったりします。
それはもう公演によって、予算によってもいろいろ変わってくるので、
10公演あったらそれぞれ。10パターンあり得ます。

なにが言いたいかと申しますと、
仕込みで小屋いりしたら、初日が開くまではほとんどノンストップで、
終日劇場に入り浸り、ということです。

そういう仕事をしてきました。
もちろん、劇場の人間は、「代わり」がいるので、
交替でシフトでOFFだったり、休憩をとったりしますが、
プランナー、オペレーター(本番中操作するひと)など、公演の
カンパニースタッフの人は休みはほとんどありません。

そこからすると、
仕込み1日も持たない、この体…
いろいろ痛いです。

そして今日も、疲れで、朝彼氏さんにモーニングコールをした後、
お昼近くまで寝てしまいました…( ; ゚Д゚)

それだけ、体力が落ちているということです。

その事実。
収穫でもあり、切なくもありました。

この4か月。病気。
仕事。
やっぱり、「失ったもの」は大きい。
と言ったら、「また『失った』とかそういうこと言って~」と
彼にはなだめられましたが、
事実として、仕事も無くなっちゃったし、お金もないし。
体力とかいろいろ含めて、仕事をしてお金を稼いで毎日元気でいられる日常は、
やっぱり切り取られてしまったのです。

今、全速前進で、いや、微速かな? とにかく、取り戻している最中です。

でも、やっぱり、憎たらしいけど、病気のおかげで、
いろいろ、経験さしてもらって、
感謝しています。
転んでもタダでは起きない、私なので。

強く、なる。

そして、素直に、昨日、また現場に戻れたことが、とてもうれしかったです。

一時は、舞台から離れようとも考えていたけれど。
やっぱり、舞台が好きでした。
照明が好きでした。
劇場にいるのが好きでした。

天井を見上げるしかなかった寝たきりの時。
初めて車いすでトイレに行けた日。
歩行器なしで、歩いた日。
複視を残したまま退院した日。
ダブリがない一日、を実感した日。
チャリを押さずに、乗って買い物に行けた日。
退院して初めて、現場に出た日。

確実に、半径、広がってきてると思います。

最後に、この歌を。
VOCALOIDが苦手な方でも聴きやすいかな、と思います。
Mp3をiPodに入れていて、ベッドの上で寝たきりの時、聴いて、
涙が出ました。


「今ならできる」そんな気がします。
長くなってしまいました( ;´・ω・`)人(´・ω・`; )
ここまで読んでくれて、ありがとうございました。
今日もうひとつ記事をあげる予定です( ; ゚Д゚)
懲りずにまた、遊びに来てください。