奇跡的な再会をした後、セブンスヘブンの俺が間借りしている部屋にザックスを招き入れ、またお互いの再会を喜んでいた。
「なんか…大きくなったな、クラウド?」
彼は俺をギュウギュウ抱きしめてそう囁く。確かにあの頃よりは筋肉もついた(はず)し、背も伸びた(多分)。昔、彼はなんて言ってた?何かあるごとに「かわいい」だとか「綺麗」だとか言っていた気がする。
俺はパッとザックスの腕を振り払い、少し距離をとった。
「ん?どうした?クラウド」
「な、なんでも…ない」
「なんでもない事ないだろ?」
「そ、そんな事よりザックス、今までどうしてたんだ?そ、そうだ、俺…ザックスに謝らないと…」
「自分のせいで俺が死んだってのはナシだぜ?それ以外だったら聞いてやる」
彼はそう先に口にした。ズルい…そんな事言われたら俺、何も言えないじゃないか。
「で、でも…」
「あれは…あの事は俺の…俺がクラウドを守りたいから、俺が自分で勝手にやった事だから…逆に、お前に俺の全てなんて重いもの押さえつけて悪かったと思ってるんだぞ?」
「う、うう…で、でも俺がもっとしっかりしていればエアリスも死ななくて済んだのに…ザックス、エアリスと…付き合ってたんだろ?ミッドガルで会う約束してたって…花売りのワゴン作るってエアリスが言ってた。」
ザックスは俺の身体を引き離して、がっくりしながら答えた。
「あのな…確かにエアリスとはワゴン作る約束していたよ。彼女は俺にとって天使みたいなものだったから。俺を見ても怖がらなかったし、ソルジャーの証である目を見ても"綺麗だ"って言ってくれた。」
「うう…ごめっ」
「でも付き合ってたわけじゃないぜ?あの頃はクラウド一筋だったし、確かにお姉ちゃんたちたくさんいたけど、付き合ってた人はいなかったよ。」
「でもエアリス…ザックスが初恋の人だって…多分、俺がザックスのフリしてたから、俺にザックスを重ねてたんだと思う。たまに寂しそうに俺を見てた…から」
ザックスは頬を指で掻いて大きなため息をついた。
「あのな?確かにエアリスは俺の事好きだったかもしれないけどさ、クラウド…お前の事も好きだったの!俺と重ねてじゃなくな。ライフストリームの中で俺があいつからどれだけ責められたか知らないだろ?クラウドが泣くのは全て俺のせいだと、問答無用でザックスが悪いって。ずっとクラウドの事心配してたぞ?エアリス。」
「まあ、俺の方がその何倍も好きだけどな」
そうだった…こいつはこんな恥ずかしい事平気で言える奴だった。
俺は恥ずかしさで顔を上げる事も出来ずに、ザックスの胸元に顔を埋めた。
しばらくそうしてると、ザックスの身体が少しバランスを崩したのか、ふらつき始めた。俺は不思議に思い見上げると、顔色が蒼ざめているザックスがそこにいた。
「ザックス!!どうしたの?!」
「ああ、悪りぃ…少し座ってもいいか?」
俺は、自分の使ってるベッドにザックスを連れて行き腰掛けさせた。ザックスは肩で大きく息をしていて、かなり具合が悪そうだった。
「大丈夫?ザックス?」
「少し無理したかな?はは…実はまだ俺入院中なんだよな…」
「はぁ?!」
「俺さ、蜂の巣になってる倒れてるの、ちょうど通りがかった元神羅の研究員、今はしがない町医者やってるんだけどさ…そいつに助けられてさ…」
ザックスが話してくれた事はとても辛い日々の話だった。
2016/06/18