たいていのことは、

まぁ、しょーがない って諦めてきた。

 

陶芸で作った

家飲み用に作ったカップも、お内裏様も

ダンナに割られたときは

また作ればいいや、と思ったけれど、

この日は違った。

私だって、怒りが収まらない日はある。

しばらくは穏やかな気持ちではいられなかった。

 

ある日のこと。

「バラの花みたいなサボテンに水をあげて」と

ダンナに言われて、

何のことだろう、と庭に出ると、ダンナが、

それだよ、それと言うその先にあったのは・・・。

 

 

気を利かせて勝手に植え替えたというが

多肉植物を寄せ植えしていた大きな鉢が空になっていて、

小さな植木鉢に一種類だけ植え替えられていた。

 

毎年花が咲くのを楽しみにしていた

オオベンケイソウの姿は影も形もなくなっていて

信じられない気持ちでいっぱい・・・悲しかった。

 

そんな事件発覚後は、

ダンナのごめんなさいを聞くまでの数時間を口を利かなかった。

この悲しさをどこにぶつけていいかわからなくて・・・。

 

ダンナの目には枯れた植物が植わっていた、かもしれないが、

多肉植物の毀れ葉がいくつもあったし、

春になったら新しい芽がたくさん出てくるオオベンケイソウが

捨てられたことが信じられなかった。

また買えばいい、と安易に思っているようだが

オオベンケイソウは実家の庭からわけてもらったものだ。

 

コロナのせいで

ダンナは在宅勤務になり、

運動不足を補うためか

庭の一部を畑にすることに躍起になっている。

昨年は南側のよく日の当たる場所に、

半畳ほどの畑を作った。

 

今年は南側ではあるが、

ブロック塀に囲まれた庭の一部を

大農場と称して畑にするつもりで、土を耕し始めた。

広さにして、3畳ほど。

畑にするには土質がよくないそうで、土を掘って、ふるっては戻している。

腐葉土になるかと、

昨秋、私が掃いた落ち葉2袋も埋められた。

 

その作業の合間に

目についた徒長枝を切ったり

勝手に鉢物を植え替えたりしている。

これは枯れているの?とか、ひとこと聞いてくれたらいいのに・・・。

 

南側には築山のように盛り上がっている場所があり

あちこちでわけてもらってきた植物を植えているのだけれど、

庭を掘った土をまわりに積み上げたため、

そばの植物も一部犠牲になっていた。

 

たとえばシャクナゲ・・・

毎年ではないが

見事な花を咲かせてくれる。

40cmほどが埋まっていて、

救出作業に一時間かかった。

(写真の、土のついた葉が埋もれていた)

 

よくよく見渡すと、

シャガはかなり引き抜かれていたし、

アヤメは球根すら掘り返されてなくなっているし、

毀れ種で増えていたホタルブクロも、

ふかふかの緑の苔エリアも、

春になるとたくさん咲く菫のエリアも

クリスマスローズの赤ちゃんたちがいたところも、

シャベルで削られて、土色になっていた。

悲しすぎる。

 

 

すべてはコロナのせいだ。