原発事故の影響で、間もなく到来する夏の節電生活をどうするのかみたいな番組も多数放映されているようだが、昨日のネットニュースで地下に工場を丸ごと作った愛知県が本店のヤマザキマザックという会社で、地下工場は岐阜県にあるという。
地下工場のある地方は、夏は38度で冬場は氷点下と気温の寒暖の差が激しい地方なのだが、地下11メートルより深いところに工場があり、年間を通じて28度から18度の間に温度が保たれてエアコンは必要ないという。
この結果、工場の消費電力全体の9割削減に成功したというのだから驚きである。

そもそも、この原発事故を見据えて地下工場を造ったわけではなく、複合加工機や特殊な旋盤など作っている会社で、精密な機械を作る工場を密閉することにより埃(ほこり)を排除するつもりで地下に工場を造ったところ後から大幅節電につながったらしい。
トンネルや鍾乳洞の内部が涼しいのはこれまでに経験して知っているのだが、ここまで空調に寄与するのであれば、工場と言わず住居なんかを地下に埋めるという発想もいいのではなかろうか。
広範囲に広がれば、発電所から出る熱やCO2が減少するほか、各家庭でもエアコンの室外機から出る熱も減少し、結果として地球の温暖化を防ぐ結果につながりそうだと感じるのは私だけではないはずだ。
ただ、以前窓のないアパートに住んだことがあるのだが、外の景色を見ることが出来ず太陽光が全く入らない空間は相当な圧迫感があるのだが、圧迫感を感じさせない工夫でも出来れば一気に普及するのかもしれない。
梅雨が終われば本格的な夏となるのだが、日本の稼動する発電所は夏の電力需要に耐えられるのだろうか。
・・・おの・・・