転勤族なので、関西を中心にあちこちで生活をさせていただいたが、ホームレスを目にする機会が最も多いのが間違いなく大阪であった。
神戸や京都などにもいるかもしれないが、めったに見ない他の地方の彼らに対して、大阪ではいろんな場所で目にする事となり、彼らの生活していない公園は大阪には存在しないかも知れないし、川辺にも多く、道路脇にも橋の下にもいろんな場所にいる。
大阪の裁判所の前にも沢山のホームレスが生活しているのは、少々不思議な光景に見えてしまう。
大阪が誘致を進めた2008年のオリンピックが開催されていれば、一斉に排除されたのであろうが、無くなったので彼らの生活も当分安泰であろう。
大阪にホームレスが多いのは数字にも出ており、全国に2万人から3万人いるといわれている彼らの実に3分の1が大阪で暮らしているという資料もあったりするから驚きだ。
綺麗な身なりの人もおれば汚い人もいるし、綺麗な女性用の洋服を身にまとった凄い男性も見たことがあるし、買い物袋を沢山下げて帰ってくる人もいるので、みんながみんなお金に困っているわけでもないようだ。

彼らの象徴とも言えるブルーシートの家も様々である。
リヤカーにビニールシートを張ってキャンピングカー並の移動性能を持たせたものや、完全に家型に木で骨組みを組んでいるもの、2階建てのものもあり起用不器用がすぐ判る。
中にはテレビアンテナを上げているのもあり、電気は街灯か自販機などから盗んでいると容易に想像がつくが誰も文句を言わないのだろうか。
数年前、仕事で大和川の河川敷を歩いていたとき、1人のホームレスに怒鳴られた。
「お前は人の家に勝手に入ってくる権利があるんか?
お前の家に俺が勝手に入ったら、嫌やろうが!
市の職員やったらヘルメットくらいかぶっとけや!!」
綺麗な作業服で数人で歩いていたので、市の職員と間違えて喋っていたらしいが、我々はテントの中に入ったわけではなくテントの前を通り過ぎただけである。
「お前は人の家に勝手に入ってくる権利があるんか?
お前の家に俺が勝手に入ったら、嫌やろうが!
市の職員やったらヘルメットくらいかぶっとけや!!」
綺麗な作業服で数人で歩いていたので、市の職員と間違えて喋っていたらしいが、我々はテントの中に入ったわけではなくテントの前を通り過ぎただけである。
彼にしてみれば、テントの外ではあったが敷地の中という認識だったようだ。
ホームレスと呼べば少し格好が良いような気もするが、私的にはルンペンの方がロマンを感じられて好きである。
・・・おの・・・