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こんにちは。
誰も続きを待っていない事を、薄々感づいている店番です。
負けずに、参ります。

ご主人の視線ですべてを悟った店番でしたが、あまりの感動と切なさに負け、早々に家路に着いたのでした。

解説しましょう。

こちらのご主人は、見ての通り真面目な方で女性経験もないまま知人の勧めで奥様と結婚されました。奥様は良き妻であり、良き母として最高の伴侶であり、よくもこんなに素敵な女性が自分と結婚してくれたものだと同僚に漏らしていたそうです。

一方の奥様。
娘時代からモテにモテで、男性遍歴もこの年代のご婦人にしてはかなり華やかでして、ここだけの話ご主人は31人目の男性だそうです。
お腰に付けた真っ赤な薔薇…
あれは、昔付き合っていたヤクザ的な彼氏と誓いのしるしとして入れた墨だったのです。

実はご主人、そのすべてを知っているのです。
だからこそ、私に向けた鋭い視線に「見たな!愛する妻の過去を」という叫びが含まれいたのです。

今回の艶熟の理
このご主人の中に宿っていました…

童貞だったご主人には、

想像すらつかない経験をしている奥様を受け容れる姿。

自分とは真逆な男を愛していた妻への猜疑心と敗北感を乗り越える姿。

神聖で愛すべき妻の身体が、自分には無い逞しい体躯と、到底真似できない手技で愛され溺れていたことに対する嫉妬と戦う姿。

一見、ごく平凡な見た目の裏で、壮絶な嫉妬と戦いながらも、愛した女性の全てを受け入れて家庭を営むご主人の姿…

これこそが今回発見した艶熟の理だったのです。

しかし、神様は
このご主人にしか味わえない甘くて苦い果実をお与えになりました。

それは、被虐的なまでの嫉妬から生まれる

切ない愛情と、激しいエロティシズム…



ご夫婦の御多幸を、ただただ祈る店番です。