仕事算2024 | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

今年出された仕事算の問題です。
 

  その1(東邦大付属東邦2024)

 

ある仕事をAさん1人で行うと6時間かかり、BさんとCさんの2人で行うと3時間かかります。
このとき、次の問いに答えなさい。ただし、2人以上でこの仕事を行っても、1人あたりの仕事のペースは変わりません。
⑴ この仕事をAさんとBさんとCさんの3人で行うと、何時間かかるか求めなさい。

 

右矢印ある仕事」の全体量を⑥(6と3の最小公倍数)とする。

  1. Aさん1人で行うと6時間」かかる仕事だからAの1時間あたり仕事量は①(=⑥÷6)
  2. BさんとCさんの2人で行うと3時間」かかる仕事だからB+Cの1時間あたり仕事量は②(=⑥÷3)
よって3人の1時間あたり仕事量の合計A+B+Cは③だから
 ⑥÷③=2 より 2時間
 

⑵ BさんとCさんが、それぞれ1人でこの仕事を行うと、かかる時間の比は1:3です。このとき、AさんとBさんの2人でこの仕事を行うと、何時間何分かかるか求めなさい。

 

右矢印 仕事の全体量⑥、Aの1時間あたり仕事量①、B+Cの1時間あたり仕事量②をここでも使うと

  1. BとCがそれぞれ1人でこの仕事を行うとき「かかる時間の比は1:3」だから1時間あたり仕事量はその逆比で3:1
  2. すると(B+Cの1時間あたり仕事量②より)Bの1時間あたり仕事量は②×¾=
よってAとBの2人でこの仕事を行うと
⑥÷(①+)=2⅖時間より 2時間24分
 

 

  その2(聖光学院2024)

 

ある仕事を終わらせるのにAさんだけでは60日、Bさんだけでは50日、Cさんだけでは40日かかります。
この仕事を、1日目はAさんとBさんがおこない、2日目はBさんとCさんがおこない、3日目はCさんとAさんがおこない、4日目はまたAさんとBさんというように、3日周期でおこなうと、始めてから何日目に終わりますか.

 

右矢印 仕事の全体量を600(60、50、40の最小公倍数)とする。

  1. Aさんだけでは60日、Bさんだけでは50日、Cさんだけでは40日」かかる仕事だから1日あたり仕事量はAが10、Bが12、Cが15
  2. このとき「1日目はAさんとBさん」だと22、「2日目はBさんとCさん」だと27、「3日目はCさんとAさん」だと25の仕事をおこなうから1周期あたりの仕事量は74(=22+27+25)
  3. したがって 60074×8+8 より3日周期を8回くりかえすと仕事量は残り8となる

よって9回目の周期の1日目はAとB(2人あわせた1日あたり仕事量22)が仕事をする日なのでその日のうちに終わるから

 3×8+1=25日目

 

 

  その3(北嶺中2024)

 

A君、B君、C君の3人が、同じ問題集に取り組むための計画を立てようとしています。
A君は毎日5題ずつ解いていき、20日目に、残っている5題以下の問題を解き、すべての問題を解き終わる計画を立てました。
B君は毎日7題ずつ解いていき、14日目に、残っている7題以下の問題を解き、すべての問題を解き終わる計画を立てました。
C君は毎日2題以上の同じ問題数を解いていき、何日目かにちょうどすべての問題を解き終わる計画を立てようとしました。しかし、1日に解く問題数をどう変えてもこのような計画を立てることはできないことが分かりました。
この問題集にのっている問題は全部で何問か答えなさい。ただし、1日ですべての問題を解くことはできません。

 

右矢印右矢印右矢印

  1. A君は毎日5題ずつ解いていき、20日目に、残っている5題以下の問題」を解いた→19日目で終わらず20日目で終わったから問題数は 5×19=95問より多く5×20=100問以下

  2. B君は毎日7題ずつ解いていき、14日目に、残っている7題以下の問題」を解いた→13日目で終わらず14日目で終わったから問題数は 7×13=91問より多く7×14=98問以下
  3. C君は毎日2題以上の同じ問題数を解いていき、何日目かにちょうどすべての問題を解き終わる計画を立てようと」したがそれは不可能だとわかった→問題数は2の倍数、3の倍数、4の倍数、5の倍数…のどれでもないということだから問題数は素数だということ

よって95より大きく98以下の素数は97だけだから 97問 完了