体積計算を工夫する(回転体の体積⑥) | 受験算数はきょうもおもしろい

以前の記事の続きです。

 

回転体の体積を求める問題の第6弾です。

各小問をヒントに計算でラクをする方法を考えながら最小限の時間で正解したい問題です。

 

直角二等辺三角形を、直線𝓵を軸として1回転させてできる立体の体積を考えます。なお、円すいの体積は、⅓×(底面積)×(高さ)で求めることができます。このとき、次の問に答えなさい。(森村学園2023)
⑴【図1】の斜線で塗られた直角二等辺三角形を、直線𝓵を軸として1回転させてできる立体の体積は何㎤ですか。

 

右矢印 問題文にある公式にあてはめて

 ⅓×(底面積)×(高さ)=⅓×(3×3×3.14)×3=28.26㎤

 

⑵【図2】の斜線で塗られた直角二等辺三角形を、直線𝓵を軸として1回転させてできる立体の体積は何㎤ですか。

 

右矢印 等辺の長さ3㎝の直角二等辺三角形㋐を斜線の図形の上下につなげた形を考える。

このとき直線𝓵を軸とする回転体について考えると

  • ㋐を1回転させてできる立体の体積は小問⑴で求めた 28.26㎤…①
  • 三角形全体(赤枠)を1回転させてできる立体の体積は  ⅓×6×6×3.14×6=72×3.14=226.08㎤…②

よって斜線部分を1回転させてできる立体の体積は

 ②-①×2=226.08-56.52=169.56㎤

 

⑶【図3】において、3点A、B、Cは一直線上に並んでいます。【図3】の斜線で塗られた直角二等辺三角形を、直線𝓵を軸として1回転させてできる立体の体積は何㎤ですか。

 

 

右矢印 等辺の長さ6㎝の直角二等辺三角形㋑と台形㋒を斜線の図形の上下につなげた形を考える。

このとき直線𝓵を軸とする回転体について考えると

  • ㋑を1回転させてできる立体の体積は(小問⑵の②で求めた)226.08㎤…②
  • ㋒は㋑から㋐を切りとった形なので㋒を1回転させてできる立体の体積は②-①で求められるから 226.08-28.26=197.82㎤…③
  • 三角形全体を1回転させてできる立体の体積は  ⅓×9×9×3.14×9=243×3.14=763.02㎤…④

よって斜線部分を1回転させてできる立体の体積は

 ④-(②+③)=763.02-423.9=339.12㎤ 完了