以前の記事の続きです。
今年の入試問題より平面図形の一行問題の第3弾です。
正方形と円(女子学院2023)
大きさの異なる3つの正方形が図1のように置かれています。
⑴ 正方形、、の1辺の長さは、それぞれ□cm、□cm、□cmです。
正方形の両どなりに、これと同じ大きさの正方形を重ねて書いてみる。
すると青の正方形と正方形とは辺の差が10㎝、正方形とは差が12㎝あるのがわかる。
よって正方形の1辺を3倍した長さが 10+26+12=48㎝ なので正方形の1辺は16㎝
ここから正方形の1辺は6㎝(=16-10)で
⑵ 図2のように、図1に直線や円をかき入れました。▒ の部分の面積の和を求めなさい。ただし、円周率は3.14として計算しなさい。
小問⑴それぞれ面積を計算すると(×3.14は最後にまとめて計算)
- 左のおうぎ形(半径6㎝)… 6×6×3.14×¼=9×3.14
- 真ん中のおうぎ形(半径8㎝)… 8×8×3.14×⅜=24×3.14
- 右のおうぎ形(半径4㎝)… 4×4×3.14×¼=4×3.14
合計すると (9+24+4)×3.14=37×3.14=116.18㎠
円と角度(国府台女子2023)
下の図で、点は円周を8等分したものです。角𝓧の大きさは□度です。
円を見たら円の中心を通る補助線を結ぶことをまず考えます。本問でもこれが糸口となります。
補助線①②を引く。このとき
- ㋐は45°(「円周を8等分した」角なので)
- ㋑と㋒は二等辺三角形の底角なので等しい
- 三角形の外角はそれととなり合わない2つの内角の和と等しいから㋐=㋑+㋒=45°より㋒=22.5°
よって 𝓧=90°-22.5°=67.5°
円周の長さ(灘2023)
図のように、半径が2cmの大きな円の周上に中心を持つ、半径が1cmの小さな円が7つあります。また、小さな円の中心はその隣の小さな円の周上にあります。このとき、太線の長さは□cmです。
下図のように三角形(黒)を2つ書いてみると三辺とも小さな円の半径なのでどちらも正三角形。とすると青の円弧は中心角120°、その長さは小さな円の円周の⅓とわかる
これをもとに太線の長さを求めていくと、
①「半径が1cmの小さな円が7つ」あるから 2×3.14×7=14×3.14
②青の円弧が12本あるから 2×3.14×⅓×12=8×3.14
よって太線の長さは ①-②で求められ
6×3.14=18.84㎝
円と面積(海星2023)
半径が2cmの円の円周を8等分し、点を結んでできた下図の図形があります。このとき、影をつけた部分の面積を答えなさい。ただし、円周率は3.14とします。
等積変形の問題だと気づいてしまえばあとは簡単で、①円の中心を通る補助線(青)を引き、②円の中心と頂点が重なるように等積変形する。
よって赤いおうぎ形の面積を求めると
2×2×3.14÷4=3.14㎠