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絶望の中の希望 第二章(1)4月29日

再び東北へ。

三重から幼なじみのJUNが来てくれた。
彼との旅は二十歳ぐらいのとき京都までツーリングをして以来だ。

前回は釜石、大槌から南三陸町まで南下した。
今回は気仙沼からスタートだ。

前回訪ねて歓待してくれた気仙沼の鮪立老人憩いの家を目指す。
元気なお母さんがリーダーの活気のある避難所だ。

前回と違いあまり人気がない。
入っていくとリーダーのアヤコさんが出てきた。
残念ながらすぐに気づいてもらえない。
少し話すとようやく思い出してくれた。
いろんな人が来ては通り過ぎて行く。
無理もない。
前回一緒に撮った写真を差し出すと喜んでくれた。
「ほら、アンタの彼氏が来たわよ」
と他のお母さんにも声をかける。

しかしずいぶん人は減ったようだ。
あんなに元気だったアヤコさんも疲れているようだ。
痩せたようにも思える。

時間が経つにつれ、アヤコさんは饒舌になった。
カキ養殖の話、津波の話、亡くなった仲間の話。

今日はちょうど避難所の花見だというので
もってきた竹鶴のカップ酒を差し出した。
「お父さん!ほら、お酒もらったわよ!」
お父さんもうれしそうだ。

「あ、そうだ。花見のために作ったから持っていって食べて」
Aさんは煮しめと赤飯をくれた。
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早速いただいたご飯で腹ごしらえをしてから海岸沿いまで降りて行く。

細い堤防通りは所々陥没し瓦礫が散乱している。
そろそろを車を走らせる。
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呆然と佇む初老の夫婦の前を通り過ぎた。
50メートルぐらい通り過ぎてJUNと見合わせた。

車を降りて夫婦のところまで戻って声を掛けた。
物資を運んでいることを話すと
「ほんとにいいんですか」という。

野菜やゴム手袋、あれこれと手渡した。
ご夫婦はメモを差し出して名前と住所を書いてくれという。
「必ずまた復活する。そしたらカキを送るから」

我々はうれしくなって次々出会う人に声を掛けた。

「お父さん、お酒好き?」
「そりゃ好きさ」
それきたと誇らしげに竹鶴を運び出す。
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気仙沼の市街地。相変わらずの惨状だ。
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南三陸町へと車を走らせる。
45号線は相変わらず小泉大橋が流されたまま通行止め。
記憶を頼りに迂回路に回るが迷ってしまった。
山道をぐるぐる回りようやく南三陸町に辿り着く。

泊浜の避難所に二回目の訪問。
とても賑わっている。
炊き出しのテントも出ているし車も多数止まっている。

我々のような少量物資部隊は不要かと立ち去ろうかと思ったが
見覚えのある顔が見えたので声を掛けてみる。
入ってきてくれという。
相変わらずのぶっきらぼうさ。
「集落全部で600人いるから、いくらあっても足りないんだ」

必要とされるのはうれしい。
どんどん野菜を降ろす。
元々カップ酒のリクエストがあったのはここだったのだ。
最後にカップ酒を手渡す。

「ご飯食べていけばいい」
炊き出しのテントに案内してくれた。
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タイ人のスタッフがタイラーメンを作っている。
食べ終わって「ごちそうさま」と立ち去ろうとするおれたちに
「デザートもあります」と大きな器に入ったタピオカを差し出す。
さらにはナンのようなパンにはさんだソーセージ。
腹一杯だ。
おかわりのパンを丁重に断って避難所を去る。

志津川町。
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未知の半島へ。石巻市。
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避難所を見つけた。
声をかけて物資を広げる。
あまりに喜んでくれるのであれもこれもと運び出しているうちに
あっという間に荷台は空になってしまった。
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一日目にして積んできた全ての物資を配り終えてしまった。

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夕暮れの海岸道路に押し寄せる波も時化てきた。
少し心細くなりながら宿泊地と決めた道の駅に向かった。

絶望の中の希望(2)

陸前高田市
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気仙沼市
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僕らは多くの方々の厚意で得た物資を
2トントラックに載せてひたすら走った。
物資が届いてなさそうな僻地を重点的に回った。
走行距離は1,500kmを超えた。

多くの出会いがあった。
「ありがとう」「また来てね」
そんな言葉がまた僕らを動かすだろう。

絶望の中の希望(1)

地獄のような光景、その中にも人の笑顔があった。
「人間は強い」
そう感じた三日間だった。

釜石市~大槌町
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絶望の中の希望(2)陸前高田市~気仙沼市