**********はじめに*************************

まず自身について説明すると、名前は「M」

36歳、独身、実家暮らし。かなりの過保護な環境で暮らしている。仕事もあり、忙しい毎日を過ごしている。


彼氏の名前は「T」

28歳、独身、一人暮らし。実家は他県。仕事はつい最近転職をして、やる気に満ちている真っ最中。

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次の日は別のバーで待ち合わせ。私のもう一軒行きつけのところである。ここにはいつも行く店の常連たちは来ない。


先についた私はカウンターで彼を待っていた。たまたましていたネックレスのヘッドが取れ、お店の人とワーキャー騒いでいた。不吉な予感!と。まぁ、静かなバーなのに騒いでいる時点でダメだな。


「お待たせしました!」彼が入ってきた。ここの店のカウンターは特殊で2人がけの椅子がカウンターに5つ設置してある。だからなんとなく近くに彼を感じる距離だった。「いつものようにカウンター座っちゃったけどいい?」と聞くと「いいですよ」と答えてくれた。ちょっとホッとした。


話は昨晩のこと。まずはママに責められたことについて私は悪くない、責められる必要もない。だから気にしなくていい。それに僕を呼んだことだった僕が行きたかったから行ったまで。その後のことは誰の責任でもないし、酔ったママが悪いんだから気にしなくていいと、話してくれた。何故か彼の言葉に心がホッとした。


今回ママに怒られるまでうちで忘年会をしようと企画していたが、今回の出来事を機にその予定はなくした。それを残念がっている私を見て彼が切り出した。「Mさん、もしよければ僕が忘年会を開きます。僕の友達や知り合い、上司が中心になりますが良かったら来てください。」しばらく呆然とした。「いやいや、そこまでやらなくていいんだよ、私は残念だけどTまでやってバレたらどうするの?」急に心配になった。「いや、バレない内輪だけでやればいいんです。」


そこから話が弾んだ。誰を呼ぼうかな、私も誰を呼ぼうかなと。


話が途切れたところで私がいじっていたペンダントヘッドを彼が見つけ、お店の人に接着剤はないか聞いてくれてすぐに直してくれた。優しいな。DIYができる感じ。こーゆー弟欲しかったなーと、最初に話した嫌なことはすぐに吹っ飛んだ。


店にはいつも映画が流れている。その映像を見ながら「最近映画見てなくて今やってる○○っていう映画みたいんだよねー。」と私はボソッと言った。「えー、じゃあ見に行きましょう!」


「えっ。」


そんな返しが来るとは思ってなかった。しかも口にした映画はクレイジーリッチという恋愛ものみたいな映画だし、そんなの一緒に観に行ってくれるなんて逆に申し訳ない。お話の内容を伝えるも面白そうじゃないですか!と共感してくれて…とりあえずその場の会話を終了させ、もう遅いからお会計して店を出た。


帰る途中までは一緒の方向。昨日送ってくれた場所まで送ってくれる。「遅いけど一人で大丈夫ですか?」とまで心配してくれる彼。丁重にお断りして帰りました。


帰りすがらLINEが来て、「映画、行きたかったら行きましょう。僕も観たい!映画館行きたいな」と。


つづく






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まず自身について説明すると、名前は「M」

36歳、独身、実家暮らし。かなりの過保護な環境で暮らしている。仕事もあり、忙しい毎日を過ごしている。


彼氏の名前は「T」

28歳、独身、一人暮らし。実家は他県。仕事はつい最近転職をして、やる気に満ちている真っ最中。

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次の日に彼からLINEがきた。「昨日はありがとうございました!アイスモンスター楽しみ!いつがいいですか?」完全に行く感じだね…このLINE。読みながら、一回ぐらい行っていいかと思いあまり堅苦しくない感じで返信。あくまでも、おねーさんとして慕ってくれている可愛い弟だもんね。と言い聞かせながら、LINEのやりとりをして日程を決めた。


LINEは日程調整だけでは終わらず、その後もやりとりをしていた。そんな中、久しぶりに楽しくLINEをしている自分に気づく。なんか楽しい。恋ってこんな感じだったっけ?


一人前の彼は中々LINEはしなかった。話すこともないし、妥協して付き合ったっけな。そんなことを思い出しながらとりあえず弟とのLINEを楽しんだ。「MさんとLINEしてたら降りる駅乗り過ごした!終電なのにピンチ!」とか、可愛らしいこともする。逆にごめん…笑 てか、私のせい?


とある日、LINEをしながら行きつけの店にいた。彼はもう帰宅していて今日は飲まない日と決めていたらしく、でも今散歩中とこのとで、酔った私は「なんで会いに来てくれないのー。」とLINEしていた。今考えるとこのころから気になってたのかな。渋々彼が店に来て、そこで私たちはいらぬことに巻き込まれた。


酔っ払った店のママのグチに巻き込まれ私は文句を言われ、彼は彼で文句を言われ…お互いに最悪な夜になったのだ。とりあえず聞くだけ聞いて、2人で頃合いを見て店を出た。大荷物だった私の荷物を持ってくれて、途中まで送ってくれた。「ごめん、私が呼ばなかったらTはこんなことに巻き込まれなかったのに。本当にごめんなさい。」なんで謝っていいかわからなかった。ママの文句への悔しさと彼への申し訳ない気持ちで涙が出る。「Mさん、寒いから鼻グシュグシュしてるんですよね。」彼の優しさが身にしみた。


次の日、彼にLINEをし心から謝罪した。

「私のわがままでお店来てくれて2人で最悪な夜になってしまってごめんなさい。どう謝罪していいか…本当にごめんね。」


すると彼からLINEが来た。

「じゃー今日飲みに行きましょ!」このLINEが私をどんだけ救ったか。すぐに「行こっ!」と、返事をして違うバーに行く約束をした。


つづく



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まず自身について説明すると、名前は「M」

36歳、独身、実家暮らし。かなりの過保護な環境で暮らしている。仕事もあり、忙しい毎日を過ごしている。


彼氏の名前は「T」

28歳、独身、一人暮らし。実家は他県。仕事はつい最近転職をして、やる気に満ちている真っ最中。

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その後、彼とは行きつけの店でたまにしか会わなかった。会えたら久しぶりと言って、少し話すくらい。「T、元気?仕事は順調?」そんな社交辞令な会話。お互いをもっと深く知ることはなく、その距離感が心地よかった。


出会って3年ほどたったある日。彼はカウンターの中にいた。洗い物をしていた目の前に座っていた私へ彼が「Mさん、今度アイスモンスター一緒に行きましょうよ!」と声をかけてきた。適度に酔っ払っている私は「いーよ、行こ行こ!なんでアイスモンスターなの?」と聞きかえした。彼はなんか久しぶりに行きたくてと、言っていた。酔っ払ってなければたくさんの質問が頭に浮かぶ。

1.なんで私?

2.やっぱりなんで私?

3.え、なんでなの?他の若い子いるじゃん?

4.うーん?やっぱりなんで?


その時酔っ払っていた私には、「友達としての誘いありがとー!久々に行きたいから行こー!」という大学生のノリで回答していたことに恥ずかしくなった。


その日は口約束で終わって、まぁ、軽い誘いだから連絡先も知らないし、このまま終わるだろうと、そこまで考えずに帰宅した。


後日、店で今度はお客さんでTが来ていた。「Mさん、本当にアイスモンスターいってくれますか?」と。やっぱりあれは社交辞令でなく、着いてきて〜的なものだったみたいだ。飲み屋にあるグループLINEに私がいるのを気づき、彼はそこから個人に連絡してよいか。と聞いてきた。断れる状況でもなく、「待ってるね。」と伝え、その場の会話を終わらせた。


これほどまで誤算というか、私が思っている方向にならないことは今までなかった。社交辞令ではなく、ちゃんと約束をしにきただなんて。私には驚きだった。若いのになんかしっかりしてるのね。と、関心していた。