本来は抗がん剤治療で入院の日でしたが、主治医にお願いして1日延ばしていただきました。
聖林寺住職とご長男で、私の為の車椅子も乗せて、昼前に出発。
昨年秋に桜井に引っ越しして、体調も悪く、まさか東大寺にいけることがあるなど思いものよらないことでした。
東大寺で、彫り師若者ふたりと合流しました。
大仏殿の裏の駐車場でしばらく、車の中で一人でした。柔らかな五月の風が吹き抜け、私の今までの人生を包んで浄化してくださるようにと、手を合わせていました。
それから車椅子でミュージアムの会議室まで、そこには、東大寺のお三方がお待ちになってくださっており、私が、依頼のお願いをしてありました、法華堂の資料が広げてありました。
生きを飲む思いで感動しておりました。

10年ほど前に法華堂も床下に蜂など虫の被害かあったので、大きな修理がされて、日光月光さんがミュージアムに移動したりして、私が若い頃から親しんできた堂内空間とはかなり違っておりました。しかし、おそらくは、当初には近寄っているのではないでしょうか。

私が拝見したかった蓮の花ビラの天蓋は、何故か昔よりずっと天井に近く、私の体も自由が効かないので、ちかよれません。若者ふたりが天平と鎌倉の違いを感じてくれたなら、今日の目的は完遂。思いもかけない立派な資料も頂くことができました。ギリギリまで、車寄せをしていただき、東大寺様に心より、感謝もうしあげます。住職達に手を引かれ、たどり着いた法華堂、西村公朝先生とも何度ご一緒したことか。
もう、思いでも現実も境い目もなく、振り向くと友人達や懐かしい人達がそこにいるように感じていました。

次の日から入院治療をうけました。CT写真を見せていただきましたが、腸閉塞の腫れが半端なく、腸や胃はパンパンまん丸。腹水はあまりないそうです。目に見えるガンは分からず、腫瘍マーカーの数字が悪くなっているけれど、それでも現状維持されていると考えて治療続行となりました。お任せいたします。