私の光の復元はあくまでも残欠光背を数ミリ単位で復元することから始まりました。
最初の論文では座像か立像かもわからない状態から出発しました。光の最上端の高さを想定しない事を選択し、あくまでも現実に実在する残欠光背の繋がりを求めて数ミリ単位で立ち上げたものです。幸運なことに残欠光背は切断された箇所はなく3ヶ所の割れは割損されたもので、木目がしっかりと通っており一本の共木であったことは大変な幸運でした。
結果的に残された残欠の最上端は体光部の三重の圏帯と重なることがわかりました。
全体のバランスを考え天平時代の空間を考慮しつつ、東大寺法華堂本尊宝冠化物光の形を目指して復元光背の図工の形を決まりました。
そこで最終的に復元された頭光の中心にある蓮華部の中心の高さは聖林寺十一面観音立像の最上端の化仏の高さと見事一致しました。

そこで最後の疑問は身光部最大の横張幅でした。
どこかに基準点があるはずだと考えつつ気づいたのは、残欠身光の蓮華部中心点と身光部を半径とする線を真横に広げた横幅が最大幅であることにきずきました。三重の圏帯を整えると長年悩んだ一番内側の圏帯部が決まり
身光蓮華部の欠損した葉っぱが見事一枚の完結した形となりました。

当時の光仏師達は大仏師から像高(最上端の高さ)を伝えられればすぐさまに頭光の高さが決まり体の中心である丹田を身光の中心として横幅を決定し100体にもおよぶ注文に答えたことでしょう。

いかに合理的に単純明快であったか

そして、釘一本で免震構造を作りホゾ穴一個で立ち上がる様を是非復元していただきたい。

そのためにも出きるだけ薄く軽やかに空間が透けた光を実現しなくてはいけません。

私は頭光部分だけを制作しましたが、一人でも軽々持てる軽さでした。

より光に近づく願いを込めて


ワンダーフロッグ代筆