今朝の日経に豊田社長の記事が出てました。
この記事を読んでいて思った事があります。


リーマンショック後にトヨタがV字回復した理由は色々ありますが、その一つに「いいクルマの評価の尺度が明確になった」からではないかという事です。


章男社長は企業としての「トヨタ」の最高経営責任者であり同時にユーザーの目線を持った「生活者の代表」でもある事を内外に対して積極的に発信されています。

つまりトヨタ自動車社内的には「社長が考えるいいクルマ」を生み出すことが生活者に評価される事だというメッセージであり、生活者には自分達と同じ視線を持った章男社長が送り出すクルマだからこれを買っても大丈夫ですよ・・・という暗黙のコミュニケーション構造ができてきているのだと思います。


たぶん章男社長以前もトヨタ社員は「いいクルマ」を作ろうとしていたと思いますが「いいクルマ」の定義が明確になっていない為に「形」にする事が難しかったのではないでしょうか。

章男社長の「いいクルマ」と、以前の「売れるクルマ」が良いクルマという少しのずれ。

それが章男社長になって「いいクルマはこういうクルマだ」というビジョンを様々な手法(広告、モータースポーツ、社会貢献、社員とのコミュニケーションなど)で「明確に」社内外に伝えることでトヨタという企業が生み出すクルマの方向性が明確になり「トヨタらしさ」が復活したのだと思います。

この目に見えないコミュニケーション構造こそ企業の「ブランド」ですね。

トヨタは「章男社長」を通して、例えば今のマツダは「デザイン」を通して自分達のビジョンを伝えていく手法を取っているように思います。

 

社員はトップが明確にビジョンを打ち出すと安心してビジネスに専念できますよね。

章男社長が「自分が考えるいいクルマ」を明確にした事で組織が一気に活性化したのではないでしょうか!?

そこで「ブレる」か「ブレない」かが経営者の能力だと僕は思います。


今や章男社長は、世界有数の経済誌フォーブスの「世界で最も影響力のある人物」73人のランキングにおいて、安倍首相を抜いて日本人最上位の28位です。






『デトロイドモーターショー2016』において、トヨタの高級車ブランド、章男社長自らもチーフブランディングオフィサーを務める「LEXUS」が、新型ラグジュアリークーペ「LC500」を世界初公開しました。「LC500」はLEXUSを新たな章へと導くフラッグシップクーペとして誕生したという事。





このクルマは以前に登場したコンセプトカーにほぼ近い状態での登場と、これもまた章男社長が普段から言われている「もっといいクルマをつくろうよ」の現れですね。


このクルマが未来を担う子供達の夢のクルマになれば嬉しいですね。その為には購入して乗る側のみなさんにもその意識を持ってもらいたいと僕は思いました。