文章については、読み手と書き手の相性が大事だと感じますが、仮に好みの書き口じゃなくても、こういう部分を大事に考えものを書く作家さんは、少なくとも敬遠されにくいだろうな~っ、と感じる、私は東野さんをそういう作家さんの最たるものだと感じます。
まず、物語の主軸がハッキリしており、飾られる部分が大きく逸脱していかない、長くなりすぎない、くどくなりすぎない、という点があります。
次に、仮にジャンルが「ミステリー」ならば、大まかには必然を捉えている。
書かれる内容が、現実、事実に概ね合致している。
事が、とても重要に感じます。
また、すべてのジャンルに言えますが、人物それぞれがユニークな存在でありそれを感じさせる。
これは実に難しい事なのですが、色々な人物の価値観を描き、それがブレない時、読者は物語に深く入り込めるのだと思います。
しかし、だからといって、特別変な人物設定にし、またそれが続くとすぐ飽きられますね。
単に、「真面目だ」と繰り返し書くより、そう感じさせる描写こそが深みを生むのです。
情景の書き方もしかりですね。
以上のような点を「最近の拙い物書き」さんを見ていると思うのですがいかがでしょう。
愛読している作家さんの書を読むたび、とても(プチ)読書家として安心します。
さて、最近の東野さんですが、何処かで述べられていた通り、「王道」ストーリーが多くなってきており、一部「奇抜な」展開を求める読者層に、辛い採点を受けているようです。ですが私は、そのなかに「作家さんらしさ」があれば十分楽しめますし、敢えて奇抜な展開は望みません。王道を書き、当然のようにベストセラーになってしまうこと、これはとんでもないことです。
最後に、いろいろ書きましたが、そんなことはどうであれ、面白ければそれでいい、それが私のスタイルだったりもします。