ゆるっと作るファンドでキン肉マン 第116回 ボックマン (2020年12月完成) | 電気のブログMK-Ⅱ

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工場長の電気です。




ゆるっと作るファンドでキン肉マン
第116回 ボックマン (2020年12月完成)です。






東西ドイツ時代、その混乱の中
東から西へ逃亡するも、職にあぶれ強盗となった悲しき超人。(図鑑より)

造型ポイントはやはり長い舌。
バランスも良く出来てお気に入りです。

近年は公式でいろいろグッズ化されたりと
真・残虐チームよりはるかに優遇されているボックマン。

アタル牧師ソルジャーのお陰ですが、ボックマン強盗人質事件のあの回自体がキン肉マン屈指の面白回であり
インパクト大の回だったから、主役(笑)のボックマンにスポットが
アタルより当たるのは当然であるべきです。

アニメ版も作ってみたいし、ボックマンのボックが「地獄の墓掘り人」ローラン・ボックから来ているので、ボックもボックマンも大好きな私には嬉しいことです。


前回のカメハメ師匠の時にはゴッチさんのことを書きましたが
ローラン・ボックもまた、最強を語られたり、未知の強豪としてのプロレス幻想をたっぷり纏っていた素晴らしきレスラー。

マイナー超人大好きっ子の、私好みのレスラーです。


ブロッケンJr.がシュトゥットガルトの憂鬱という技を出しましたが、その元ネタ地名であるシュトゥットガルトは1978年、アントニオ猪木がローラン・ボックに投げられまくって惨敗し
それが日本で中継されたことで「シュトゥットガルトの惨劇」として映り、猪木さんを最強を信じていた日本のプロレスファンに衝撃を与えています。

もちろんこれにはテレビ中継で突然この試合を観た大勢の人と、猪木さんがどうしてドイツのシュトゥットガルトまで行って
薄暗い地下プロレスのような環境で試合をしているのか、そこまで事情を知るよしもなかった人には
本当に衝撃に映ったと思います。

この頃私もまだ幼児で、後追いでビデオを探して観たり
雑誌や本、ネットで調べたりしたことです。
もう記憶がうろ覚えになっていたりもしますが。

ローラン・ボックについてはファンドでプロレスラーで作りたいので、ある程度詳しくはその時に書くとして
なぜシュトゥットガルトの惨劇と映ったのか
猪木さんのその時の状況だけ、ざっくり記しておきます。

1976年にあのモハメド・アリとの世紀の一戦(世紀の凡戦とも言われるが、アリと異種格闘技戦をしたことに意味があると私は思います)をして
「アリと引き分けた男」として世界に知れ渡った猪木さんにオファーが殺到。

そんな中、世界的には無名のプロモーター兼レスラーのローラン・ボックから
破格のギャラで、欧州ツアーのオファーが来ます。

アリ戦の負債と自らの世界戦略の野望実現のために、猪木さんは受けたわけですが

このツアーが地獄の日程、当初予定の11試合をはるかに超えたスケジュールとなり
6ヶ国を23日で回り、20試合プラスエキシビションマッチ1試合
しかも国をまたぐ移動で時差がある中、1日2試合の時もあったそうです。

しかも対戦相手たちにプロレスが巧いレスラーなどおらず
ほとんどが格闘技からの選手

しかもそんなブッキングなので、お客を集めるネームバリューからでしょう
かつて異種格闘技戦をした、ミュンヘンオリンピック柔道金メダル・重量級&無差別級と二階級制覇のウイリエム・ルスカとなんと5試合(超強豪だけど、逆に猪木さんにとっては最も気心が知れた選手だったとも思われる)
ローラン・ボックとは3試合
あとはアマレスの銀メダルを数多く獲った選手の、なんとプロレスデビュー戦
プロボクサーとの異種格闘技戦など

己の強いところだけ見せれば良いとか、プロレスのスポーツとしての、エンターテイメントとしての礼儀すら守らず
観客・試合無視でいろいろ仕掛けて来る危険性も多いにあり

さらにラウンド制という不慣れなルール
欧州マットの固さも勝手が違い
用心棒として同行した藤原組長によれば「木の板におがくずを敷き、シートを被せただけ」だったらしく
そんなマットでスープレックスを食らおうものなら
受け身の技術が優れていても厳しかったのでは、と思います。
投げが下手で、それが危険な選手もいたでしょう。

そして、そんな不利すぎる状況だけでなく
常にアウェー。
負傷しながらも勝ち星を多く上げた猪木さんの精神力
いやさ、闘魂はまさに火事場のクソ力。

欧州ツアーのことを調べて知れば知るほど、アントニオ猪木の凄さを感じられます。

しかし、連戦・満身創痍でボックとの3戦目
これが日本でテレビ放映されたらしく
先に書いたように、そんな過酷すぎる状況を経ての試合とは知らず
いきなりテレビで観てしまった視聴者には、猪木惨敗と映り、「シュトゥットガルトの惨劇」として語り継がれた。

地下プロレスのような薄暗い会場で、無慈悲に満身創痍の猪木さんを投げまくったローラン・ボックは
風貌だけでなく、実力的にも不気味な未知の強豪と映ったのは間違いなく
プロレス幻想がめちゃくちゃ膨らんだはずです。

中学生くらいの頃、私が初めてこの試合をレンタルビデオ屋で探して観た時の感想もそうでした。
「キラー猪木」シリーズのビデオだった記憶。

ダブルアーム・スープレックスの写真も残っていますが、ホントにカッコいい。

そんなローラン・ボックから、西ドイツにアタルソルジャーがブロッケンJr.や血盟軍メンバーをスカウトしに来るのにあたって
強盗を冷静かつ的確な判断力でやっつけるエピソードを描くのに
強盗を、まあ西ドイツやしボックマンでええやろ~くらいで名付けたのでしょう(笑)

しかも、連載当時はただ強盗でした。

ブロッケンJr.の技にしても、シュトゥットガルトと付いた時点で「おっ、ローラン・ボック!」と
凄く嬉しかったのを覚えています。





いい体をした牧師さんと。

このマスクをして牧師が通るキン肉マン世界
最高です。

ボックマンからしたら、兵士として戦争に参加し
ククルス・ドアン的にその過ちを悔いて
牧師に転身した超人だろうと察したのかな?

いずれは人質の子供も作りたいところです。

図鑑によると、ボックマンは再就職して改心したようなことが書いてあったので、絶命してなくて本当に良かったです。

石畳にナパーム・ストレッチ直撃だったんですが(笑)
ボックマン、タフなやつです。



お付き合いどうもありがとうございました。