日の丸自衛隊!は自衛隊取材を長年続けているあだちビデオの動画だ。
本当に貴重な映像が多い。
今回は青森第五普通科連隊の八甲田山での冬季訓練と第一空挺団の冬季空挺降下訓練、そして積雪地で初めて勤務する幹部の冬季教育だ。
八甲田は明治時代に青森歩兵第五聯隊が雪中行軍を行い210名の訓練参加で199名の犠牲者を出した軍隊・山岳遭難事故として語り継がれている。
自衛隊で旧軍と同じ連隊番号と同じ所在地であるのは珍しいが、青森の第五連隊は珍しく旧軍と自衛隊同じ「歩兵」の第五普通科連隊がある。
八甲田の冬季訓練では遭難事件の時の生存者であった後藤伍長の銅像前で連隊は慰霊を行う。
遭難事件後、青森第五聯隊へ凍死した雪中行軍隊が毎夜還って来るので兵隊は恐れおののいた。
当時の聯隊長は営門に立ち雪中行軍隊を慰労した後「回れー右、前へ―進め」と雪中行軍隊を山へ帰したという話が伝わっている。
怪談の世界でも現代でもいろいろ話がある・・・。
空挺団は積雪地での冬季の訓練を北海道でよく行っている。
私が居た駐屯地に冬季の一時期に胸に空挺記章を付けた隊員が食堂に一緒に並ぶ時期がある。
スキーの訓練をやらないと積雪地の戦闘は出来ないからね。
北海道出身者でも自衛隊のスキーは一般のスキーとは違うので、自衛隊では入隊し初めての冬を迎える隊員、北海道外から来た隊員に冬季の訓練を集めて行う「新渡道」という訓練がある。
これは基本教練からやる。
スキーを履いての基本教練とかいろいろあるのだ。
スキーの滑り方もそうだが、雪を知らない隊員、北海道の厳寒期を身をもって知らない隊員には知っておかないといけない教育がある。
特に動画のような指揮官となる幹部自衛官は知っておかないといけない。
ちなみに挙手の敬礼をする場合、手袋をしたままするのは失礼なので手袋は脱いで敬礼するのが礼儀だ。
知らない隊員も多いけどね。
北海道豆知識としては北海道弁で手袋をつけることは「手袋を履く」という。
北海道の冬は雪からして違うから言葉もしっかり覚えて貰わないと意思の疎通でできない。
「今日はしばれるから防寒大手をしっかり履いておくんだぞ」って言われて「?」じゃ・・・・・。