11月です。いままで風炉だったのが、今月から炉に変わります。新茶の口切りをするので、「お茶のお正月」とも言われるそうです。そんなわけで、この日のお軸は「鶴は宿る千年の松」。

鶴とか松とか、お正月っぽいワードでめでたさアップ。


お花は石蕗(ツワブキ)。


お稽古は炭点前。普段のお稽古は、電気炉を使っているので、炭を使うことはないのですが、炭の組み方にもお作法があるので、お稽古します。


まずは、炉に入れる灰の入れ方からはじまり、形の整え方と続きます。灰が整ったら次は炭。炭斗(すみとり)という、木炭が入った籠から、順番に炉に炭を置いていきます。炭だけで7種類あるのよね。そのうち1つは、細くて火がつきやすい炭で、導火線のように他の炭に火が回るようにするもの。その他はたぶん、着火のしやすさとか燃焼時間とかを考慮して6種類あるのだと思います。これをお作法↓に従って置いていきます。


・炭を置く順番

・置く向き、角度

・火箸の使い方

・炭の持ち方


などなど。これを「細かい決まりがあって煩わしい」と思う人も多いと思うけれど、最近思うのは、これって今風の言い方をすれば「能率」と「映え」を追求した結果で、だとすると、人間の考えることって、基本的には昔から変わらないのでは…?ということ。


炭を置く位置や向きが決まってるのは、木炭のどの面を火種に近づけると早く着火するかとか、空気の通り道を確保する置き方は、とか考えたらこうなった(能率)のであり、炭点前では、炭を組むところとか、できあがりをお客さんが見るので、どうやったら綺麗に見えるか工夫した結果(映え)だと思うのよね。


現代でも「効率」や「映え」を教える書籍とか、セミナーとかで、ああしろこうしろと説明されるし、そう考えると、伝統文化の細かい決まりごとも、そんなに煩わしいことではなくなるんじゃないかな〜と思うのでした。


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