紆余曲折を経て、レンさんとお別れする事になり、巡り巡って最初に関わりを持ったカルパク君のところに戻ってきました。
私には「レンさんがアウトになったら、もう後がない」っていう感覚があって、一方主治医氏は「効きが悪いから、治療を続けるなら、早めに変えたほうがいい」という考え。以前から主治医氏は「薬を変えた方がいいと思う」ということを、そんなに強い口調ではないけど、言ってたんです。
でもこの日、12月8日は、前の週に撮ったCT画像を見て、割りかし強めに「もうこれ以上抗がん剤はやらないというなら、レンビマを引き延ばす選択肢もあるけど、まだ治療を続けるなら、今が薬を変えるラストチャンスかも知れません。」とまで言われてしまった…。「もっと悪くなってから薬を変えたい、となっても、肝臓や腎臓が耐えられない状態になってる可能性もある。」とかなんとか。「放射線科の先生は気付いてないみたいだけど、肝臓のここにも怪しい影があります。」とも言ってたな。
私は心の中で「放射線科の先生が何も言ってないなら、先生の取り越し苦労では?」と思ったけど、とても言い出せない雰囲気だった…。
もう主治医氏がそこまで言うんだったら変えちゃうか。同席してくれていた弟の方を振り向いて「何か薬を変える前提で話が進んでるけどOK?」と聞いたら黙って頷いてた。同意ってことね。次の薬の候補は、前から言われていたカルパクか、アムルビシン。
カルパクは、以前投与してたとき、良く効いていて、投与中はかなり縮小していた。効かなくなって止めたのではなく、ガイドラインに沿った回数までやったから止めたようだ。ならばまた効くかもしれない。但し1回目よりは効果は落ちるだろう。と言う説明。
アムルビシンは、比較的新しい薬で、相性がいい患者さんだと、長く効くけど、合わなかったら他の薬と大して変わらない。
カルパクの方が可能性がありそうと言うことで、そちらを選び、日程を決めてから、看護外来に行って、担当の看護師さんに結果を報告に行ってきた。
私「やっぱりダメでした。」
看「ダメってどういうこと?」
私「レンビマはアウトでカルパクに変更だって。」
看「入院?そしたら部屋に様子見に行くし、予約してくれたら長く時間もとれるから」
私「ありがとうございます。」
看護師さんの顔を見たらさすがに泣けてきた。病気によって揺れる気持ちを一番理解してくれるのって、看護師さんなんじゃないかと思う。
その後は、気を取り直して、診察に同席してくれた弟が今月誕生日なので、カニ🦀のコース料理を食べに行ったよ。
お店の方が、タラバガニやズワイガニを解体してくれて、
どんどん料理が出てくる!
・蒸し蟹『店員さんが解体してくれたやつ)
・刺身
・天麩羅
・ズワイガニの寿司
・蟹味噌焼き
・蟹いくら丼(さすがにミニサイズ)
・タラバのバター焼き
私はとっくに満腹になっていて、運ばれてくる料理は弟君の方に寄せてた(誕生月だし🎂)のだけど、さすがの巨漢の弟君もギブアップ。解体されたカニをお土産のパック3つ分に入れてもらって弟君に持って帰ってもらいました。
蟹料理は半ばヤケ食い気味だった。スーテントが効いてないと言われた時は、大号泣して、弟君に迷惑かけたけど、今回は、看護相談の看護師さんの前でしか泣かなかった。絶望も2度目になるとこんなものなのかな?それともレジリエンスが少しあがったのかな?
主治医氏「レンビマから1週間開ければ次できるけど、どうする?」
私「さすがにもうちょっと休みたいので、2週間後にして下さい。」
というわけで、21日に入院して、22日に点滴してもらいました。
患者会の仲間には、治らないならせめて平和共存しようと、腫瘍に可愛らしい名前(がん子ちゃんとかイボ太郎だったかな?)をつけて、「大人しくしててね」って話しかけているという方がいらした。人間できてるなぁ。
私はまだその境地に至ってないので、腫瘍のことは「自爆テロリストのユダ」と呼んでます。怒り心頭、不倶戴天。だから二度目のカルパク君には、ヤツの横っ面を張り飛ばして、叩きのめして欲しい。