大橋洋平先生の新刊が出たので、さっそく購入しました。

タイトルに「奇跡」とありますが、「◯◯でがんが消えた!」とかいうことではなくて、治らない病気を抱えて生きるためのライフハックとでも言いましょうか。こういう本を待ってました!

 

・心が折れて息をするのもしんどい時は「殿の左うちわ作戦」で!

・「話を聴いてくれそうな人」をゲーム感覚で探してみる

・「患者力」より「印象力」がモノを言う意外な理由

 

などなど、「あるある」「これ使えそう」っていうことがいっぱい書いてありました。さすが患者兼医者です。

 

「心が折れて息をするのもしんどい時」って、そんなに頻繁にはないけど、病気持ちだと割とよく(普通の人よりは多めに)出くわすんですよね。例えば脳に転移らしき像が見つかったとき。言葉が出なくなりました。画像診断で腫瘍が育ってたとき。スケールでサイズまで計られた日には心臓に冷や汗が流れるような、嫌な感じ。あと主治医から「もう薬が効いてないかもしれない」と言われた時。完全に思考停止です。

 

「殿の左うちわ」というのは、大橋先生独特のユーモアなのですが、窓を開けて外の空気を入れるとか、うちわであおぐとか、うちわもなかったら、その辺の紙でもいいからあおいで、動く空気を感じるのがよいそうです。

 

余談ですが、こういうとき、叱咤激励をしてくれる人がいます。これがけっこうキツイ。善意なんだろうと思うと無下にもできない。スポ根もので弱小チームを強くするために指導者が活を入るシーンがあったりしますが、これって、受け取る側が心身ともに元気でないと効果ないです。むしろ逆効果。折れかかった心が折れるかも。マジで。そんな時は、「殿の左うちわ作戦」でちょっと外の空気を吸いに行くのがいいかも。今だったら、昼間でもけっこう冷たい風が出てるので、それだけでも気分が変わる…かもしれません。

 

2つ目の「・」は多分「ゲーム感覚で」っていうところが大事なんだろうな。話を聞いてくれなさそうな人に出会ってしまったら、「あ、ハズレやった。次いこか」。くらいでいいのかも。相手がお医者さんだとそうもいかないけど、大橋先生は主治医ですら「合わへんわ」と思ったら「即チェンジでもまったくOK」と書かれてます。ちなみに私は初診の先生と「合わへんわ」と思い、診察に同席していた看護師さんもそう感じたらしく「即チェンジ」してもらいました。大正解。我慢しなくてよかった。その看護師さんの名前は今でも覚えています。

 

患者力より印象力。病気のことを勉強したり、治療法を調べたり…模範的な患者でなくても、印象に残る患者は、何となく気になって、「▲▲さんには、この治療法が合うてるかも」とか考えてしまうのだそうです。これはお医者さんの立場じゃないと分からない医者心理ですね。

 

大橋先生は、出身県も出身大学も同じだし、飲んでる薬も同じだし(がんの種類は違うのに)、ドラゴンズファンだし、共通点がいっぱいあって、勝手に親近感を持ってしまっているのでした。いっぺん会ってお話してみたいわ〜。

 

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