共通点その1
標準治療をメインに据えている
登壇された患者さんが体験談として語っておられました。
その方は告知された当初は抗がん剤に対する恐怖心があり、標準治療を受けることを躊躇っていたそうです。
時は代替医療の話題が持ちきりだった頃。ニンジンジュースだの何だのと色々と取り沙汰されていた頃。しかしその方は、同じ時期に同じがんと診断された闘病仲間の方が、ニンジンジュースで治そうとして、あれよあれよという間に悪くなっていったのを目の当たりにして、標準治療を受ける決断をしたそうです。
そういう経験談はブログでも見聞きします。確かに抗がん剤治療はキツイです。副作用も出ます。それに体が耐えられなくて休み休みしか投薬できない方もいます。そして自分には奏功しない可能性もある。
でも。標準治療がいかにして作りあげられてきたかを知ると、やはり一番いい治療法なんだなと思います。
試験管の実験から治療薬の可能性を見つけ出し、動物実験を繰り返し、人での安全性を確認し(第1相試験)、有効性を調べ(第2相試験)、旧来の方法と比較して方法論を確立する(第3相試験)。
これだけ何重ものハードルを突破してできあがる標準治療。
副作用のリスクや奏功しない可能性はもちろんあるけれど、「当たり」の確率の高さもまた代替療法よりは高いのです。副作用が出た時の対処法もある程度できている、という点も安心材料かな?
パネリストの先生もおっしゃっていたけど、薬は基本的に毒です。その中で摂取してメリットがある場合に薬と呼ぶだけ。だから副作用が出るのは、ある意味当たり前です。だったらどうするか?
しんどくないけど、海のものとも山のものともつかない代替治療に頼るより、副作用が出ないように考える方が、薬の恩恵を受けられると思うのです。
副作用が出ないようにするには、まず体力!体力をつけて薬の許容量を上げるのが地道だけど確実、というのが私の結論です。
⭐️きちんと標準治療を受けた上で、それを邪魔しない範囲で代替療法を足すことは、パネリストの方も否定されていませんでした。それでモチベーションが上がるとか、ひょっとしてなんかオマケ的効果があるかもしれないですしね。