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みかんに咲いた百合の花
まるでみかんの木の花のように錯覚します。
みかんのきが小さなころから隣に植えてあり、お互いが伸びてこんな光景を作りました。
世界には違う言葉により誤訳や、わざと誤訳して真逆で歴史を捻じ曲げた話など沢山あります。


この英文、あなたは日本語訳できますか…?

He is the last person to do such a thing.

正解は

彼はそんなことをやる最後の人だ

そんなことは絶対にしない人だ
です。

でも、プロの翻訳家であれば
おそらく間違えることはないでしょう。

岩波文庫から翻訳されたある本には
この箇所について誤訳がありました。

その本とは満洲国皇帝・溥儀の
個人教師だったイギリス人
レジナルド・ジョンストン
が書いた『紫禁城の黄昏』の日本語訳です。

本当は

「皇帝が庇護をもとめる場合、
 世界中でこの人たちだけには
 絶対頼りたくないのが蒋介石と張学良だった」

と訳すべきところを、岩波は

「皇帝がだれかに庇護をもとめるとすれば、
 世界中で一番最後に頼る人物が
 蒋介石と張学良であることは、
 あらためていうまでもない」

と訳していました。

「頼りたくない相手」というのを
「頼るベき相手」という
まったく正反対の意味に訳していたのです。

上智大学名誉教授の故・渡部昇一さんは
これについてこのように
コメントしています。

誤訳は誰にでもあることだから、
それ自体は大したことではないだろう。

しかし、溥儀が、蒋介石と張学良を
世界中で一番最後に頼る人物だと
考えていたと訳するのは、
このジョンストンの本の内容が
まるで解っていなかった
ということになる。