がんと闘う(8)

柴田恭兵が肺がん手術…術後の経過は良好、主演ドラマも降板せず

 テレビ、映画の人気シリーズ「あぶない刑事」などで知られる俳優の柴田恭兵(54)が先月下旬に肺がんの手術を受けていたことが2日、分かった。入院と治療のため今月中旬以降の収録延期が決定したNHK土曜ドラマ「ハゲタカ」の共演者とスタッフに向け直筆の手紙を執筆。「術後の経過も順調であとは体力の回復を待つばかりです」と綴った。12月の同ドラマの収録再開で仕事復帰する予定。

 「あぶデカ」のユージをはじめ、タバコが似合うタフな刑事役で活躍する柴田を思いがけない病が襲っていた。

 「ご心配をおかけしました。検査の結果、初期の肺がんが見つかり周囲の方々の迅速な対応のおかげで無事手術を終えることができました」。

 この日、柴田がドラマ「ハゲタカ」の共演者とスタッフに宛てた8月1日付の手紙をNHKが公開。ユージファンにとっては衝撃の病名が明らかになった。

 NHKなどによると、同ドラマは今年6月30日にクランクイン。全6回放送で、柴田の出演部分は、3回までの7割を収録していた。

 ところが、先月24日、柴田が同局に肺がんであること、手術のため入院しなければならないことなどを報告。同下旬に入院し、手術を受けた。術後の経過は良好といい、文中で「暑い最中に僕だけのんびり静養 申し訳ない限りです。早くみんなの顔が見たいです」と精いっぱいの明るさを交え、迷惑をかけたことを謝罪している。

 柴田といえば、一昨年末に二男(享年20)を心臓発作で失う悲しみに見舞われたばかり。その心の傷もまだ完全に癒えない中での、肺がん発覚だった。この日、都内にある柴田の自宅には報道陣が集結。電気が消えるなど人気はあったが、応答はなかった。

 企業買収を舞台に男の野望と葛藤を描く経済ドラマ「ハゲタカ」で、柴田はエリート銀行マン・芝野役を好演。主演の大森南朋(34)扮する外資ファンドの社長・鷲津との男の戦いが大きな見どころになるという。

 NHK制作センタードラマ番組チーフプロデューサーの阿部康彦氏は「柴田さんは芝野役を演じる深みという意味でも、大森さんらとの演技のアンサンブルの要としても、そして、現場の精神的な支柱としても欠くことのできない方」と柴田に絶対の信頼を寄せており、降板→代役という選択肢はなかった。

 大森らは現在も撮影を続行しているが、14日のスタジオ収録で全体の撮影を一たん休止。柴田の回復を待って12月に収録を再開する(放送は来年1月以降を予定)。

(サンケイスポーツ) - 8月3日8時3分更新

森千夏さん死去:難病と闘う 治療や仲間の支えもかなわず

 陸上女子砲丸投げで18メートル22の日本記録を持ちながら、難病の「虫垂がん」と闘っていた森千夏(もり・ちなつ)さん=東京高校クラブ=が9日に亡くなった。闘病中も母校の東京高(東京都大田区)の卒業生らでつくるクラブに所属。周囲も森さん本人も、病気を克服した上での競技復帰を信じていた末の悲報となった。


03年4月,日本新記録を出したときの森選手

 169センチと投てき選手としては小柄な森さん。何度も単身で中国に行き強豪選手らの練習に参加するなど努力を重ね、かつて「陸上の中で最も世界に遠い」と言われた種目のレベルを大きく引き上げた。しかし04年アテネ五輪前から体を異変が襲い、五輪直後からは入退院を繰り返した。虫垂がんと判明後も、抗がん剤投与などを受けながら回復を待ち続け、病気と闘った。

 母校や日本陸盟関係者による治療費支援のための募金活動では、森さんの明るくやさしい性格を慕う多くの選手仲間が、大会の会場で観客へ直接協力を呼びかけたこともあり、総額で2000万円を超えていたという。しかし、懸命の治療や仲間らの支えも及ばず、短い生涯を閉じた。【石井朗生】

毎日新聞 2006年8月9日 13時37分 (最終更新時間 8月9日 13時38分)

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私は森千夏さんを存じ上げなかった。砲丸投げ日本記録保持者で、「陸上の中で最も世界に遠いといわれた種目のレベルを大きく引き上げたという。
現代医療は「がん」に無力といってもさしつかいあるまい。次に紹介する「読売新聞」の記事を読むと私は悔しさがこみ上げてくる。なぜ助けられないのだ、ヘボ医学め!

くやしいけれど、現代の医療制度というより国策は、国民を病気にして医療費ガッポリ稼ぐ体制を作ってしまった。医療費の削減なんて口先だけで、本音はこんな大儲けできる高度成長産業を、なんで国民を健康にして衰退させなければならないのか。どんどん病人、がん患者を作れ、それを邪魔する奴等は厄介者は排除しろ、というのが厄事法。(薬事法?)そういいたくなる現実がある。それが下に並べた本である。
これらの本を読んでいただけば、私たちはオギャーと生まれたその瞬間から「がん」になる道を歩かされていることがわかるだろう。一億国民確実に医療費がかかる人生を歩むように社会的に仕組まれている。こんな恐ろしいものが認可されている。国民の健康よりも利権優先国家の姿がはっきり現れている。私の言ってることが嘘だというなら「森千夏さんの命を返して見せろ!インチキ医学め!」(涙、涙、涙・・・・・。)

気配りのアスリート
砲丸投げ・森千夏選手死去

26歳の若さでなくなった陸上女子砲丸投げ日本記録保持者。森千夏さん(東京高クラブ)は、周囲に気を配る笑顔か印象的なアスリートだった。
いま思い出すのは、アテネ五輪の代表に決まった直後のことだ。「おばあちゃん、興奮しすぎて血圧あがらないかな」。
五輪に行けるのかと心配してくれる祖母をまず、気遣った。この時期、森さんは下腹部の痛みと発熱で通院し、ぼうこう炎と診断されていた。
それでもアテネに向かった。前年の世界選手権に女子砲丸投げの日本選手として初めて出場したが予選落ち。この種目で日本女子選手として40年ぶりの出場となった五輪は、その雪辱の舞台だったが予選を突破できず、次は北京五輪の活躍を期待した。

昨年7月の開腹手術で悪性腫瘍が見つかった。国内でも症例が少ないという虫垂がんと闘いながら、復帰を目指してきたが、効果的な治療法が見つからなかった。
母校、東京高が情報提供を呼びかけ、国内トップ選手も観客に支援を訴えた。日本陸連の募金は685万円に達したが、そんな輪が広がったのも、その温厚な人柄からだ。

「日の丸をつけても、グランドを整備する姿勢を忘れなかった」。東京高陸上部顧問の小林隆雄教諭はそう振り返った。
アテネ五輪前に18メートル22の日本記録をマークしても「満足せず、おごらない」。先月下旬に小林教諭が話したときも「あきらめるようなことは言わなかった」という。
いつもの「まだ、やるべきことはたくさんある」という口癖を、森さんは心の中でくり返していたのではないだろうか。(大野展誠)=8/10読売新聞=