ランニングマシンのような機械の上を時速220キロで走る自動車のボンネットの上にピラミッド状に積まれた15個のシャンパングラスがびくともしない-。トヨタ自動車が米国で放送している高級車レクサスの広告だ。信じられない場面だが、実際の実験に基づくものだ。トヨタがレクサス販売と同時に最高級乗用車の大手メーカーに浮上できたのは、技術力で競合メーカーを圧倒したからだった。

そんなレクサスも日本市場では苦戦を免れなかった。レクサスは1989年に米国で先行発売され、トヨタはレクサスが世界的な高級車としての地位を固めた後の2005年夏になって日本での販売を開始した。しかし、発売1年目の販売台数は目標の2万台の半分にとどまり、06年にもベンツやBMWを下回る3万台と伸び悩んだ。レクサスが海外市場で徹底的な検証を受けて成功したにもかかわらず、日本の消費者は心を開かなかった。