【防空最前線①】C-130HとF-15MJ
この記事は2019.9.22にブルーインパルス ファンネットFacebookページに掲載したものです。
【防空最前線①】C-130HとF-15MJ
先日後援会の研修でC-130H定期便の搭乗とF-15MJの視察をしてきましたので、その様子を紹介します。
C-130H輸送機はプロペラ四発の、イラク復興支援でも活躍した、国際標準といっても良い戦術輸送機です。輸送機は、民間の貨物機も同様ですが、定期便またはチャーター便で運用され、今回、入間→福岡→那覇、那覇→福岡→入間の定期便に搭乗することができました。機内はケータイや電子機器の電源オフ、撮影不可。文章で説明しますと、搭乗した便には荷室の後ろ半分にはミリタリー規格の463Lパレットに組み付けられた貨物が3枚、前半分が人員が乗るための横並びのハンモックのような簡易シートが並べられていました。C-1が463L×3枚、約7トンの物資を載せて飛ぶことを考えると、その倍の6枚は搭載できそうです。C-1の積載量はおおよそ大型トラック1台分です。ですからC-130は大型トラック2台分の物資を積んで飛べるほどの荷室を備えています。
463Lパレットはジュラルミンで出来た大きなお皿とかお盆のような搭載器具で、88㌅×108㌅の広さがあります。民間でも88㌅×125㌅、96㌅×125㌅といったパレットを使いますが、463Lは民間用より明らかに頑丈で、空中からのパラシュートでの物資投下にも耐えうる堅牢なものでした。
463Lパレットと貨物の搭載の様子は以下の映像でも紹介されています。
『リクルート隊長 壇蜜入隊してみた!(航空自衛隊篇)』
さて、定期便に対し、個別の任務専用で運航されるのがチャーター便です。ブルーインパルスが展開するためには整備小隊や必要機材を載せて展開するための輸送機が欠かせません。シーズン途中での追加スケジュール発表など展示飛行が決まった際には、多忙な輸送機のチャーター便手配も段取りが付いたことを思い起こしてみて下さい。
定期便の終点那覇基地では、第204飛行隊のF-15Jの説明を受けました。那覇の第9航空団にはそのほとんどが近代化改修を終えたF-15MJが配備されており、電子戦に対応するジャミング用などアンテナ類や、エンジン、胴体の説明を受けた後、将来的にはヘルメットのシールドがスクリーンとなり、その画面上でパイロットが目視したターゲットをロックオンする装備など、今後の方向性も説明して頂きました。
エプロンに並べられたF-15Jは、全て増槽二本のD2または三本のD3形態です。数年前までD1で運用されていたことを思えば、対領空侵犯措置の実動範囲が広がり、緊迫度が増していることがわかります。
また戦闘機の装備、運用形態、戦闘技術が日々進化することを鑑みれば、ブルーインパルスの任期3年というのは、戦闘機から離れ過ぎない最善の任期と言えましょう。
非定期【防空最前線】また機会がありましたら掲載したいと思います。
2019.09.22.管理人




