コンピュータエンターテインメント協会(CESA)が,現在パシフィコ横浜で開催している開発者向けカンファレンス「コンピュータエンターテイメントデベロッパーズカンファレンス2012(CEDEC 2012)」。初日となる2012年8月20日には,日本産のゲームが海外でいかに戦うべきかをテーマとした講演「Too Japaneseなゲームって…海外で評価されないの??『GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において,彼女の内宇宙に生じた摂動』の場合?」が行われた。  「」(以下GRAVITY DAZE)は,ソニー?コンピュータエンタテインメント(SCE)が2月9日に発売したPlayStation Vita用のアクションアドベンチャーゲームだ。“重力猫ダスティ”との出会いによって重力使いとなった記憶喪失の少女キトゥンが,rmt,その力を使って重力嵐に苦しめられる空中都市「ヘキサヴィル」に住む人々を助けていく姿を描いたこの作品は,発売直後のPS Vitaを勢いづける作品になった。  今回の講演では,同作のプロデューサーである五十峯 誠氏とシナリオ担当の佐藤直子氏が登壇し,GRAVITY DAZEの制作にまつわるエピソードを披露した。まずは五十峯氏による,GRAVITY DAZEの制作体制や国内外での評価,といった部分の話からお伝えしよう。 GRAVITY DAZEプロデューサーの五十峯氏(左)とシナリオ担当の佐藤氏(右)。講演は五十峯氏が前半を,佐藤氏が後半を受け持つ形で行われた 国内と海外にそれぞれの切り口を  五十峯氏によると,このGRAVITY DAZEは元々PlayStation 3用タイトルとして企画がスタートしていたそうだ。しかし,PS Vitaという新たなプラットフォームを牽引するタイトルが求められたことと,本作独特の「重力操作」のギミックがモーションセンサーと相性が良かったため,2009年に路線変更がなされたという。  とはいえ,戦国IXA RMT,2009年と言えばPS Vita発売の約2年前。存在しないプラットフォームを勢いづけるタイトルを作るということで,PS Vitaそのものの基礎研究も並行して行わなければならなくなった。五十峯氏は「GRAVITY DAZEは新規プラットフォームのローンチタイトル(※)で,新機軸のゲーム性かつ新規IPというチャレンジの多いプロジェクトだった」と当時を振り返る。 ※実際にGRAVITY
関連トピック記事: