。性伽芜`う「源頼朝」「平清盛」「源義経」をスタート直後に選ばせたり,初回プレイでも異なった兵種同士のコンボが楽しめたり,プレイ後に新カードをプレゼントしたりといった工夫により,次のプレイへとつなげているそうだ。  続いて平魯氏は,アラド RMT,ゲームを面白いと感じることを「脳汁が出る」と表現することがある点に注目。脳汁が出る条件として「ギリギリで勝つ」「不利な状況から大逆転する」「スピードの速いものをコントロールしている」などの例を挙げ,「脳というコップの表面張力ギリギリまで負荷を与え,思考のクロック数を上げた状態」(能力ギリギリの試練が与えられ,思考が素早く明晰になっている状態)ではないかと仮定する。  「百鬼大戦絵巻」では,ゲームのプレイに波を作ることで,このギリギリ感を生み出しているという。敵の数は徐々に増えていき,あるときピークに達するものの,大量の敵が出続けるのではなく,徐々に敵の数が減る。しかし終盤で再び敵の数が増加し,これまで以上のピークを迎える……というリズムになっているのだ。これは簡単なモードでも難しいモードでも同様だというから,かなり幅広く適用できる概念と言えるだろう。  プレイヤーをゲームオーバーに追い込むことなく,さりとて楽をさせることもなく……というバランスではあるものの,ゴール直前であえてゲームオーバーにさせるようなこともあるという。そうするとプレイヤーは「惜しかった」「あと少しで」と感じる。この感情の高ぶりが,再度のプレイを促すばかりか,クリアできたときのカタルシスを増幅させるというわけだ。 ギリギリの勝利や大逆転の際に感じるカタルシス,それが平魯氏のいう「脳汁」。プレイヤーに脳汁を出してもらうためには綿密な調整が必要だ 「奥ゆかしさのゲームデザイン」  ここまで3つのゲームデザイン手法を紹介してきたが,これだけでは,「思ったより飽きが早い」ゲームになってしまう可能性がある,と平魯氏は語る。これを防ぐために導入するのが「奥ゆかしさのゲームデザイン」だ。プレイヤーが知り得ない要素,つまり「ブラックボックス」としてのAIセッティングや確率設計によって,プレイの不確実性を用意しておくことが必要だという。  ここでいう不確実性とは,ディアブロ3 RMT,ゲームをプレイ中に,状況がさまざまに変化すること。例えば,同じステージの同じ場所であっても,あるプレイでは敵/味方が都合のいい場所に来てくれたりするが,別のプレイでは逆に,都合の悪い場所へ行ってしまう
関連トピック記事: