前回:ディズニーから学ぶⅠ‐(11)‐②

「カヌーの原風景」



20代の青年期は、信じるものを探しているようなところはありませんか。

そして一度信じてしまうと・・・。





前回ご紹介したとおり、肉体的に過酷なキャスティングであるカヌー

キャストです。このため、過去のリーダーは、どうしても「目指すべき姿」を

明確にする必要があったと思います。

この「目指すべき姿」こそ、私とベテランキャストを対立させたものと

言えるでしょう。





カヌーの第一の試練は、トレーニングから始まりました。

前回お話ししたとおり、「船首」と「船尾」のトレーニングです。

それ以外のオペレーション(運営方法)は、あまり難しくはなく、

トレーニングも2日間で終了します。

教えてくれたトレーナーは、入社5年の準社員でカヌーでは古株でした。

仮にAさんとしておきましょう。

Aさんは、日常的に笑顔がなく、口数も大変少ない、筋肉質の男性でした。

目は細く鋭く、褐色に日焼けした無表情から出る声も太く、

初対面の相手をビビらせるには十分な迫力がありました。

後から聞いた話ですが、私の異動が決まると他のベテラン・カヌーキャストと

こんなことを話していたそうです。



「カヌーをなめられるなよ」

「厳しさを教えてやろうぜ」

「ジャンクル(ジャングルクルーズ)とは違うところを見せようぜ」

私の日頃の行いが悪いのでしょう。





私自身、「カヌーを漕ぐ」というと楽しい遊びという気持を

持っていましたが、全長10メートル以上あるカヌーの推進力を

つけるためには、相当な水の圧力を覚悟しなければなりません。

まずは、オープニング作業を覚えるということでパークオープンの

1時間前に出社しました。

Aさんと会い一通りあいさつすると、

「それでは、福島さん、早速パドルで漕いでみしょう!」

最初は、自己紹介から始まると思っていたため

意表を突かれました。

To be continue

【次回  最大の試練、カヌー探検‐②

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