前回:ディズニーから学ぶⅠ‐(3)

「東京ディズニーランドの驚きの導入研修」‐後編



第4回目になります。サブタイトルの「配属!」ですが、正確には「配役決定!」でしょうか。



ディズニーの導入研修を受けて、大変な驚きを受けたわけですが、当時の東京ディズニーランドへのマスコミの風評は次のようなものでした。




アサヒグラフ(現在廃刊)

  「今春オープンの東京ディズニーランドの内容が少しずつ公開されて

   いる。ただし、東京から近隣にあるこの場所は住宅地としても大変

   付加価値があり、2年から3年で遊園地は閉園され、宅地として

   売り出すのではとの憶測を呼んでいる。」




このようなかなりさびしい内容の記事が多かったようです。

1983年オープン前、次々とキャストメンバーが入社していましたが、その事実は知っていても、3月に始まるプレビュー(ご招待オープン)に向かい一丸となってオペレーションを覚えようと必死だったような気がします。



さて、導入研修を受けて、すぐに配属が言いわたされました。

“運営本部運営課アドベンチャーランド”特に感動もなくたんたんと進んでいきました。

★これからいろいろな名前が出てきますが、仮名といたします。ご迷惑をかけないためです。ご了承ください。

運営本部運営事務課の山田さんという、やさしそうな笑顔を絶やさない30代前半の男性が迎えに来ました。3月17日に入社したわけで、その人たちが同期なのですが、覚えていないのはそこで別れてしまったからでしょう。

バスで工事現場の事務所からワードローブ(衣装塔)という2階建の巨大な長方形のプレハブに連れていかれました。バスの中から見えたのは、植木にすべてカバーが掛けられ、全体的に埃っぽい場所が続いているという印象です。施設入口の手前にキャスト専用の食堂があり、みんなは「AM(エーエム)」と呼んでいました。200名程度収容の広さがあり、そこにまだ若い20代前半の男女合わせて70名程度の人が雑談をしています。私たちが入っていくと雑談がピタッと止まり、一斉に「こんにちは!!!」と唱和(?)してくれました。ここに連れてこられた同期は5名前後いたのですが、70名の前に立たされ、発表が始まりました。

スーツ姿でニヒルな感じのマネージャーの鈴木さんがたんたんと「それでは、担当アトラクションの発表を始めます。佐藤さん、カリブの海賊!」。順番に配属が発表されていきます。

福島さん!ジャングルクルーズ!

この時、一部男性陣から「おっー!」「「よろしく!」と声がかかり、ニアニアしています。

再び、私の心の中に不安が広がっていきました。(ジャングルクルーズってなんだ!)





この時から3か月に1回は辞めたいと思う日々が約2年間続いたのです。

To be continue

【次回 ~ジャングルクルーズのトレーニング始まる



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