梅雨の晴れ間に、
薔薇の妖精が姿を現した♪
ザ・フェアリーがその薔薇の名
遅咲きで、ふわり枝垂れ咲く横張性の薔薇
噴水のように咲かせたくて
カップ型大鉢の真ん中に立てた支柱に
1番太い枝を縛っただけの仕立て方
トップの蕾まで全てが咲き切れたら
見事な光景が描かれるはず・・・
なにぶんにも、今は雨の季節。
雨滴をたっぷり含んだソフトピンクの花びらは、
咲くやまもなく茶色に変わる・・・
この日の撮影分がベストだった。
*
花殻切りのとき、咲き出したばかりの薔薇と
咲き出す前の薔薇4種類は、
(ザ・フェアリー、唐子咲きテリハノイバラ、
センセーショナル・ファンタジー、十六夜の4種)
雨の中でも咲かせようとそのまま残しておいた。
*
唐子咲きテリハノイバラも横張性の薔薇
棘が少なくしなやかな蔓を
2つの方向に分けて誘引している。
パーゴラに誘引したERマウンテンスノーの
太い枝の隙間を縫うように上方向へ1つ
パーゴラ下のアイアントレリスに沿って
横方向へもう1つ。
先端を赤く染めた蕾が可愛い♪
アイボリーホワイトの花びらが解けてくると、
中に隠れていたのは、
くるんとカールした小さな花びら。
その花びらの一つ一つを縁取りする黄土色
(雨で茶変したわけではありません。)
この縁取りが花びらに陰影をもたらし、
花径たった3cmの小さな花を立体的に
くっきり見せる効果があるような・・・
日本原産の薔薇だけに
歌舞伎役者の隈取りの効果と同じ?
小さな花に日本の粋が凝縮している。
といったら、大袈裟だろうか?
まだまだたくさんの蕾♪
アメニモマケズ、カゼニモマケズ、
美しく咲き誇って欲しい!
*
センセーショナル・ファンタジーの、
1つ1つの花の命は短い。
開花して1、2日で散ってしまうが、
それより先に、
コガネの餌食になることが多くて・・・
鮮やかなピンクの逆ハート型花びらと
蜂蜜色の蕊とのコントラスト
スタイリッシュな細身の蕾
秋の真っ赤なローズヒップ
大好きな薔薇の1つだ。
*
アスチルベの白い海に
飲み込まれてしまった十六夜いざよい
たくさん咲いているのになあ・・・
こんな形なら↑、満月の一部が書けた
十六夜月の形に見えるが、
今年の十六夜は、大きく欠けた形が多い。
居待月?それとも臥待月?
いやいや、寝待月と名称変更申請中!!
・・・*・・・*・・・
花殻切りをしなかった薔薇が
実はもう1つある。
花殻切り不要の
セルフクリーニングの薔薇だからね。
ピークを過ぎれば勝手に
ポロリと花殻が落ちる。
しかも、
春の庭で開花1番のり!
霜が降りても咲いている薔薇!!
「あら、この花なに? 薔薇なの?」
「ええ、薔薇ですよ。花びらがない薔薇です。」
「?・・・・・・・??」
「花びらや蕊が退化して、
苞葉(萼)になってしまったんです。
よく見ると、
葉脈みたいなものが見えますよ。
見た通りの
グリーンローズという名前です。」
毎年、オープンガーデンで
ゲストと繰り返される会話だ。
秋になり気温が下がってくると花色は、
グリーンから紫味を帯びた赤に変わる。