ハートの形に切れ込んだ5枚の花びらがラッパのように宙に向かって拡がる。

何を奏でる、クリンソウ、 幸せの唄を奏でるのかな?

 

 

 

連なった5つのハートの付け根に  

 

           濃い色挿した様子は、

                      唇をきゅっとすぼめて微笑む少女の如く 

 

 

 

クリンソウ(Primula Japonica)  日本原産のサクラソウ

 

 

すっくと立ち上がった花茎の周りをぐるりと一周、数輪の花が付き

花が咲き進むごとに階段のように何層にも積み上がっていく。

その様子がお寺の屋根の先端の九輪に似ていることで、

クリンソウ(九輪草)と名付けられたという。

 

また、輪生で層を重ねる様から、花言葉の一つは、

「幸福を重ねる」

 

 

 

 

湿り気があり強い日差しを受けない環境を好むので、

その多くが山野のせせらぎや渓谷の湿地に自生するクリンソウ

 

奥日光は中禅寺湖の一番奥、千手が浜にも自生地があり、

毎年6月初旬から中旬の見頃の時期には

県内外から此の地をたくさんの人が訪れます。

 

 

 

長年、見頃の時期にクリンソウが群れ咲く様を見たいと願いつつ、

ちょうどOGの期間と重なることもあり、

なかなか実現できずにいました。

ところが、今年は開花が10日ほど遅れているとの情報。

今年こそ、実現のチャンス到来!!

 

 

 

・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・

 

 

OG終了後の6月19日(月)に行くことができました。

 

自然保護のため、千手が浜への一般車輌進入禁止。

季節運行の遊覧船に乗るか、赤沼駐車場で低公害バスに乗り換えるか、

自転車あるいは徒歩が自生地に入る手段です。

 

 

 

 

奥日光の遅い春の景色を楽しみながら低公害バスに揺られて30分

千手が浜に到着♪~

 

千手が浜から自生地までは徒歩10分

花を愛で終え帰路に着くたくさんの人とすれ違いながら、

これまたたくさんの人が、目的地を目指す♪

・・・・おや、だれだ、 流れを乱すものは!?

 

だってねぇ、

 

ここに、カラマツソウの群生ありビックリマーク

ここに、しば~じゅありビックリマーク

もう、立ち止まってシャッター切らずにはいられない!!

 

 

「あなたは何を見に来たの?」の視線を感じつつ、夢中でパシャリ♪

ほら、見てみて~

 

 

 

やっと若葉になったばかりの柔らかいライムグリーンの森に溶け込むように

淡く咲き誇るカラマツソウのアイボリー

 

 

 

   これがカラマツソウの花

細く白く,花びらのように見えるのは、  

 

実はおしべで、花びらは退化しているのです。

 

 

 

「おやおや、また?目的地になかなか着かないぞ・・・」と、

あきれながらも優しく見守るhusの視線を感じながらもパシャリ♪

 

 

 

木陰に一面に広がる緑の海、フッキソウの緑♪

そして、その向こうに湖面がのらりくらりと光る♪

 

 

 

・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・

 

 

 

 

中禅寺湖に注ぎ込むせせらぎに沿って、群れ咲くクリンソウ

 

 

 

 

ここは現か幻か?

夢の世界に紛れ込んだのでは?

思わず頬つねりたくなる・・・・

 

 

 

 

空を舞う花姿を吸い込むかのように水面に映して、

滑るように緩やかに流れるせせらぎ

 

 

 

 

鏡よ、鏡よ、鏡さん、このなかで一番美しいのはだあれ?

 

 

 

いえいえ、みんな同じように美しい!

 

 

 

 

自らの命を次を担うものに譲り与えて朽ち果てていくものと、

春の到来を信じて厳しい冬を乗り越え、一時の季節を謳歌するものと・・・

 

 

 

短い季節を謳歌するもの同士だね・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白、ピンク、桜色、赤紫・・・・・・その中に多様な絞り咲き

 

   

 

交雑を繰り返すうちに、多様な表情を見せるようになったのでしょう。

 

 

 

 

 

 

湖と錆びた大きな歯車とクリンソウ・・・

こんな風景も絵になりますね

 

 

千手が浜のクリンソウが自生する地は、実は民有地なのです。

「仙人庵」の住人、伊藤さんが、大切に大切に護り続けてきたものなのです。

シカの食害に遭い、一時は消滅が危惧されたと聞きます。

広大な土地に鹿よけネットを張り巡らし、

10年かかってこつこつと補植しながら復活させてきた

伊藤さんの人並みならぬ尽力を思わずにはいられません。

(※ 奥日光が初任地であったしば~じゅは、

       その当時、伊藤さんにもお世話になりました。)

 

 

 

      *日光自然博物館によると、 

千手が浜のクリンソウは、元々から此の地にあったものではなく

          観賞用に持ち込まれたものが野生化して殖えたものであるということも

 付け加えます。    

 

 

 

クリンソウ群れ咲く地で、こんな山野草も見つけました

1500m地帯に咲く花は、どれも小さかった・・・・

 

マムシソウ           ヤマハタザオ        ツボスミレに似てるけど・・・?

 

  

ヘビイチゴ                シロバナヘビイチゴ

 

 

??  ツマトリソウ                 ノミノフスマ?  

すみれいろさんに、ツマトリソウではと教えていただきました。

Wikipediaで確認したところ、確かにツマトリソウでした。

すみれいろさん、ありがとうございます。

                          

                              ジシバリ

 

  

ヤマオダマキ

 

 

葉の形や種の付き方からキンポウゲ科の仲間だと思うのですが・・・?(↑↓)

 

  

 

 

マイヅルソウ

 

 

 

・・・*・・・*・・・*・・・*・・・*・・・

 

 

 

帰路、途中下車して戦場ヶ原へ

ようやく咲き出したワタスゲとレンゲツツジの花を見に

 

 

 

画面全体の白いぽつぽつと遠方に見える帯状の白がワタスゲ

画面右のオレンジ色がレンゲツツジの花

 

 

 

 

 

 

 

ズミの白い花も花盛り。ピンクの蕾がかわいいね。

秋になると赤い実がたわわに。

 

 

 

 

 

 

遊歩道のあちこちで見かけた蝶々

ヒョウモンチョウの仲間かしら? ヤマキマダラヒカゲ

太い木の根が地上に浮き上がったところの凹みに、

何頭も集まっておいしそうに食事中

よほどおいしいのか、接近してもなかなか逃げません。

 

チョウが群がっている黒いもの、何だと思います?

黒い固まりの中に、果実の種のような粒々がたくさん・・・

動物の、・・・・・たぶんクマの糞・・・・ヽ(*'0'*)ツ

 

 

 

※ 検索の結果、ヤマキマダラヒカゲとわかりました。

 500m以上の森林地帯に棲息し、日陰を好む。

      樹液・腐果・昆虫の死骸・獣糞に集まる。ハイカーの汗に

   寄ってくることもあり、花には寄りつかないそうです。