森の中の一角を切り取ったように、ぽっかりと抜けた空間

樹々の梢を透かして柔らかな陽射しが届くその場所で、

草花の合間を、淡い薄紫の裾を広げて乱舞する妖精達に、出逢いました♪

 

 

 

 

先週の日曜日、湧き出る清冽な流れに涼を求めて

全国名水百選の一つ尚仁沢湧水しょうにんざわゆうすい(栃木県塩谷町八溝山系高原山山麓)まで

出かけた途中の山道でのことです。

 

 

あちらにひと群れ、こちらにひと群れ、そちらにもひと群れ・・・

                               たくさんのたくさんの妖精達が

 

           

 

森の中を風が抜けるたびにゆらゆら、dancing♬~♫♩~  

こんな光景に出逢えるなんて、夢のようニコニコ                     

 

 

 

 

 

たかが1km、されど1km

 

登山道入口から湧水群までは1km。辿り着くまでの山道の険しいこと!!

涼を求めてのはずが、急坂を汗だくで自分の身体を持ち上げていかねばならず、 

ハア~~~懲り懲り・・・・もう、いやっ!!

湧水を見たいと思ったことに、後悔仕切りのしば~じゅでした。

遊水地に辿り着いたときには、そんなことすっかり忘れましたが・・・・

 

 

 

「これより車進入禁止」地点の駐車場に車を置いて、

尚仁川沿いに取水堰横の登り口までは平坦な道

ここまでは、もちろん楽勝!!

 

 

さあ、ここが登り口。これからここを登る!

ちょっと腰が引けそう・・・・

 

 

登り口から少し登ったところから見る    

取水堰の蒼い水の色が、とても美しい。

 

 

余裕があったのは、ここまで。

その後、急な上り坂を登って山頂へ、そして続く下りの急な階段。

距離的にはたいしたこともなかったのだけど、

段差が膝のずっと上まであるような山道の昇り降りに、

息も絶え絶え~~~、汗がだらだら~~~

 

ほとばしるように汗水がどんなに流れても、これは名水にはならないなぁ・・・

 

景色などほとんど目に入らず、写真を撮るゆとりなどこれっぽちもなく・・・・

急階段を下った後も、アップダウンのある遊歩道を遊水地まで、

古木の浮き上がった根に足を取られながら、ただただ歩いた・・・・・・

車を降りてから遊水地まで歩いたのは、多分30分か40分くらい。

それでも、遠かったなぁ・・・・

 

途中一か所だけ、玉紫陽花が咲き乱れる光景が印象に残り、

絶対に帰りの道で、この光景を撮ろうと決めました。

懲り懲りの気持ちが、少し緩んだ瞬間でした。

 

 

 

 

風雪に耐え生き抜いてきた原生林の荘厳な景色

湧水群周辺に満ち満ちた自然の気を感じる、気圧されるような迫力!!

 

 

 

 

 

さあ、ここが名水百選の尚仁沢湧水です。

太古より原生林の中で滾々と湧き出る姿を 今なお伝えています。

 

 

 

 

 

右上の3つ並んだ石の中央から水が湧き出し、

清冽な流れが、正にここから生まれます。

湧き出る水量のなんて多いこと!!

 

 

 

湧水群とも呼ばれるのは、水が湧き出す口が1か所だけではなく、

全部で10数か所あるからだそうですが、

山肌から直接流れ出し、小さな滝のように見える湧水口もありました。

 

 

 

 

⇑  1枚めの湧水口を引きで撮りました。

この湧水口より奥は石や山土ばかりで、流れがないのが判るでしょうか。

源泉から流れ出した水が伏流し、ここで再び地表に姿を現しているようです。

この水、飲めます。甘みのある柔らかい口当たりで美味しかった!

 

上の画像の左下の大きい石から左方向を撮りました。 

右下の大きな石が上と同じ石です。

 

 

同じポイントから、さらに引きで下流方向を撮った光景  ⇓

 

⇑  左端に遊歩道の木柵が見えます。

この木柵の場所から上流方向を撮ったのが、次の2枚です。

 

 

 

厚く苔むした大小の石

苔の中で育まれた野草は石を覆い隠し、

石にぶつかるたびに、清冽な流れは、

絹の白糸を束ねたように滑らかにうねる。

ポスターなどでよく見かけるこのシーン

このシーンを我が目で見たかった!!

 

 

 

広葉樹の原生林生い茂る湧水群周辺では、

見かける山野草は少なかったけれど・・・

 

 

しぶきに濡れて涼しそうな川面に張り出したタマアジサイ

 

 

 

川の端にひっそりと咲くモミジガサ

 

初めて見る花、名前を調べるのに二日がかり・・・・やっとヒットしましたが、

なんとねぇ、この葉っぱは山菜としてよく食べていたの!!

こんな花が咲くとは知らなかったなぁ!!

別名はシドケ(しば~じゅ地方ではシドキの名で直売所に並びます。)

 

 

 

白山菊(?)                                        キバナアキギリ   

 

             ヤマゼリ(?)の群落

 

 

 

 

 

 

清流と撮影を満喫して、さてそろそろ帰りましょうか。

来るときに見掛けた玉紫陽花の群落もカメラに収めねば!!

はやる気持ちが、往路の道の険しさを忘れさせました。

 

 

 

 

玉紫陽花最後の一枚は、右から順に、玉状の蕾が咲いていく様子が判ります。

白い花は装飾花、ラベンダー色の花は両性花。

 

 

 

玉紫陽花を撮っているときに気が付いた!

同じ場所に、森の妖精たちがたくさんいることに!!

そう、冒頭の画像です。

 

 

まだまだ固い蕾が多かったけど、優しく俯く妖精たちの可憐さ♪

 

 

   

 

崖上を見上げれば、そこにもたくさんのレンゲショウマの株

 

 

根を張る場所を分かち合うモミジガサの白い花もまもなく咲きそう

 

レンゲショウマとモミジガサの共演は見事だろうな♫

 

 

ほら、大木の根元にも、レンゲショウマとモミジガサ。

 

 

 

登山口に辿り着く手前で、こんな花も見掛けました。

やはり初めて見る花。検索してもヒットなし!