庭に薔薇が咲く季節、もう一つ楽しみな花がある。
季節を同じくして、日光の奥地、福島県会津地方との境に、ヒマラヤの青いケシ(メコノプシス)が咲く。
上三依水生植物園、清らかな渓流沿いの山間の植物園。
春から秋、妖精と見紛うばかりの可憐な草花が咲き競う。まさしく植物達の桃源郷。
8つのゾーン(和風庭園、乾性高木林、乾性草原、湿生草原、湿生植物、水生植物、ロックガーデン、高原のお花畑)
ヒマラヤの青いケシは、乾性草原ゾーンにある。
それぞれのゾーンに植栽されたそれぞれの植物達の愛らしさに魅せられるが、
中でも、6月に見ごろを迎えるヒマラヤの青いケシは、多くの人を惹きつけてやまない。
オープンガーデンが一段落した日曜日(6/14)を待って、青いケシに会いに出かけた。
多くの写真愛好家たちがカメラを構え、シャッターチャンスを狙っていたのは言うまでもない。
咲いている花より、狙うレンズの数の方が、圧倒的に多い!
だが残念なことに、今年の青いケシは青くない・・・・・・。
薄水色や薄紫の花が多く、中にはこんなピンクを帯びた株までが。
春の気温が高く、綺麗な青が出なかったのだという。
毎年のように会いに行く青いケシが、こんなに青くなかったのは初めてのことだ。
がっかりというべきか? 珍しい色に出逢えた奇遇を喜ぶべきか? ・・・・・苦笑。

風が吹く。 雫を落としながら、たおやかに揺れるケシの花。
おや?
蜘蛛を装ったスパイダーマンですか? それとも青いケシの妖精ですか?
黄色い顔がほほえんでいるような人面蜘蛛??
我が庭のバラ達にとっては恵みとなった春の高温が、
皮肉にも青いケシにとっては仇となった。
少々複雑な心境だ! 貪欲な我が胸の内だとも思う。
来年は真っ青なケシを見たい! だが、バラもたくさん咲かせたい!!
白からピンク、赤紫の日本原産クリンソウは終盤だったが、
中国高地原産のキバナクリンソウが見頃を迎えていた。
2013年撮影。木道に沿って拾い範囲に広がるクリンソウの花畑

ぎょっ! ぎょぎょぎょっ!
出逢わずに済んだ・・・・・・・・・ホーッと胸をなでおろし、
しゃがんで水面を覗きこんでいると、背中を何かがスルスルと・・・・・・
ぎゃあ~~~~っ
振り返ると、指をくねくねさせながらニヤニヤ顔の息子が立っている。
「こら~、やったね~!」 怒り心頭!!

違った・・・・・ホッ。 これだった。 ほら、木道の縁にへばりつくものあり。
メレンゲの代わりに、この卵塊を加えて、オタマシフォンケーキなるは如何哉?
内部が白く多孔質で骨のように見える根茎からの由来なんだそうな。
青や赤紫、白い色のフウロ草が咲き乱れ、花畑の図を描き、
モモバキキョウやササユリが背高の草に隠れるようにひっそりと咲いていた。
色とりどりのオダマキは風に揺れ、俯いて小さなベルを鳴らしているかのよう~♪
不明
植物園を出て、ゲート近くの清流で見かけた美しきもの。
小さく切り分け、糸に通してネックレスに仕立てるは如何哉?
たくさんのクロハトンボが、水辺に群れて求愛中
求愛活動に疲れて、水辺で一息入れる雄のクロハトンボの美しきに見とれる。
水生植物園を後にして、那須に回り、リーフハウスとコピスガーデンへと。
その時の記事はまた後日にしよう。