自分育て・・・・・・そう、この言葉がふさわしいと思う。

今、わたしは、自分を磨き育てている。

今の自己を育む糧は、何だろう?

それは、かずかずの出逢いだと思う! 

かつての職場中心の繋がりとは異なるジャンルの人々との出逢い・・・・。








もちろん、職場という限られた狭い世界でも、30年間にはたくさんの出逢いがあった。

切磋琢磨しあう同僚がいたし、向き合っていく子供たちに教師として育てられる部分もあった。

だが、職場に限られた出逢いの中では、幅も奥行きも広がらず、

一教師としての成長の域を出ることも、あまりなかったと思う。







諸々の理由からリタイアして、7年。

それまでの職業とは異なるジャンルの人々との出逢い。

恵まれたたくさんの出逢い。

新しい出逢いが、次なる出会いを招く。

趣味や価値観が同じ人や違う人、様々な体験をくぐって生きてきた人たちと

語り合ったり、ともに行動したり・・・・・・実に楽しい♪

今まで知らずにいたことを、たくさん学ばせてもらっている。

新たに出逢う人たちが、我が師となってくれている。





先月19日に出かけた、里山オープンガーデンでの出逢いもそうだった。
                  その時の記事 : 「憧れを形に♪」

長年の夢をついに形にして、地域ぐるみのオープンガーデン開催にこぎつけたポッカラさん。

そのオープンガーデン巡りで出逢ったのが、今回の船生ガーデンの奥さん

多分60代後半のお歳と思われたが、とても若々しくチャーミングで前向きな方だった。



里山オープンガーデン
 田圃や畑に囲まれて広い庭。
                    緑陰が清々しく、樹木の下には所々に秋草やバラが揺れる。
                  近くのソバ畑では、白い蕎麦の花が殊更に、美しかった♫



里山オープンガーデン 額縁プランターと手製のウエルカムボードが温かい




里山オープンガーデン
            低くつながる里の山々。のどかに広がる蕎麦畑。それだけで癒しをかんじる。
             雑草と十把一からげにされる植物達も、ここでは一つ一つに存在が認められ、
          庭の景観づくりの一員になっている。決して生い茂っているのではない!
      時々の草刈作業で、低く短く抑えられ、庭の調和が保たれている。


里山オープンガーデン   里山オープンガーデン

雑草と呼ばれる植物達の調和に、
                    バラや千日紅、サルビア、秋明菊などの花々がリズムを織りなす♪




赤い千日紅の後方に見える黒い屋根、東屋だ。

広い庭の散策を楽しんでいると、お盆とポットを手にした奥さんがにこやかに登場し、

東屋で一服しませんかと、手招いてくださった。

お茶と、胡瓜の古漬け、ハヤト瓜の塩麹漬けなどが用意されていた。

小粋な湯飲み茶わんが、とてもおしゃれ。

言葉に甘えて、一息ついていると、一度姿を隠した奥さんが、再びお盆を手に現れた。

なんと、お赤飯と栗の渋皮煮を・・・・・・。 

上手に出来なかったけど、すべて自給自足で作ったものだから遠慮しないで・・・・と。



里山オープンガーデン



ありがたく、口に運ぶ。 実においしい! 本当においしい!!

お赤飯のもち米は、まだ新米ではないのだけどとか、

香ばしくておいしいですねと褒めたお茶も、畑で作ったハトムギから作ったとか・・・・・・

食べ物の話から、話の輪がどんどん拡がり、奥さんの素敵な生き方が見えてきた。



里山オープンガーデン名残のムラサキツユクサ


時間を忘れ、写真を撮るのも忘れ、たくさんたくさん話した中から、

印象に強く残ったことを2つ、書き残しておきたい。


里山オープンガーデン



農家に嫁いで、40年以上。

見様見真似で農作業を手伝い、自分たちが後を継ぐ番になった。

今は、自給自足の分しか作っていないが、農作業は朝から晩まで、忍耐の繰り返し。

無農薬で栽培しているので、夏の暑さと、虫と、雑草とも闘いの日々。

やっと収穫できたものは、愛おしくて屑のような小さなものまで無駄には出来ない。

例えばジャガイモなどは、大きくて立派なものを選び出し、

3人の息子たちのところに送ると、残るのは小粒な芋ばかりになる。

親指の先ほどの芋を一つ一つ皮を剥いてカレーにする。

あるとき、息子の一人が帰省した時、そんなカレーを作っている母の姿を見て、驚いたという。

自給自足の豊かな食材で生活しているとばかり思っていたのに・・・・・・・・。

そして、息子の一言、「お母さん、長い間こんな風にしていたんだね。ご苦労さんだったね。」

息子の一言に胸が熱くなったと、奥さんは語った。




里山オープンガーデン




里山オープンガーデン     艶々の斑入りツワブキの葉
                                         葉陰に開花待ちの蕾のかたまり



また、ある時、「農作業の手伝いをしてあげるよ。」とやってきた長男が、作業後の一腹の時に、

しみじみと、お母さんの気持ちが分かるようになったと話し出したという。

今年18才の娘が進学の準備を進めている。来春には家から出るだろう。

18年がどれほど短い期間であったか・・・・・・。

自分がやはり18で家を出たときは、未来への夢ばかりで親の気持ちなど考えようともしなかった。

だけど、今、分かる! あと半年間しか、一緒に生活できる時間がないんだ・・・・と。




「親として、こんなに大変なのよ、こんなに辛いのよ。                   

 そういったことを子供たちに話す必要は全くないのよね。                
           
話したところで、その時は解かりっこないわ。うるさがられるだけよ。        

 いつか、年をとり、親の年になったときに親の気持ちが分かる。それでいいのよ。

そうやって、みんな順繰り順繰りにね。私だってそうだったと思う。         

誰にもそういうときが来るの。それでいいのだと思うわ。」              
                                                     




にこやかに話す奥さんの笑顔が印象深い。




里山オープンガーデン     里山オープンガーデン

    フジバカマの淡いピンクの花が咲き出し、
    ネギや青菜の畑を背景に、枯れたオクラの茎に止まる二匹のイトトンボ。 







数日前のもう一つの出逢い。

これも、ポッカラさんで、たまたま見かけた作品展の案内とポッカラさんのお話がご縁だった。

ポッカラさんのご主人の親戚である、かやぶき屋根の家と大谷石の蔵。

江戸時代に建てられたかやぶき屋根の家や蔵は、「渡邉家住宅」として、

宇都宮認定建造物として、認定されている。

織の花


織の花  織の花


この大谷石の蔵で、「織の花」というくらギャラリーを営む、70歳代の渡邊恵美子さん。

とてもパワフルな織造形作家。この小さな体のどこに物凄いエネルギーを蓄えているのだろう?

造形活動を続ける傍ら、たくさんの生徒さんにも織物を教えている。


織の花 毛糸玉が宙を飛ぶ楽しい床の間
                                        色と形から、とても心が和む

床の間の隣の壁にはこんな造形が 織の花





その隣には、もっと大きな織の造形

織の花



   ズームアップ!      織の花



   もっともっと、ズームアップ!! 圧倒される!

織の花  


織だとはっきりわかる部分と??の部分。 でも、??の部分も織だという。

すべて独自に開発してきた織の技術。織は習ったことはないそうだ。全て独学。

この大きい方の造形作品の 数倍も大きい森林のイメージの織の造形作品が、

先日自治会行事で行った 小杉放菴美術館の一隅を飾っていた。

圧倒される素晴らしさに感動した記憶が新しい。

2日後に作家さんに直接会えるとは、なんという偶然だろう。





蔵のギャラリーは、造形の展示と販売を兼ねたスペースで、隣に織の教室があった。

そちらの見学もさせてもらった。

4~5人の生徒さんたちが、思い思いに作品作りに取り組んでいた。

月末には作品展があるとか。

(11/22~26 MAYA展 宇都宮市大谷町1110 かやぶきの家 内)





生徒さん達が、たとえ初心者であっても、作りたいと思ったもの、

それがどんなに難しいものであっても 製作の制止することはないそうだ。



「作りたいものを作るのが一番よ。                            

 作りたい本人が苦労するのはもちろん、実は教える側はもっともっと大変なの。

 付ききりになるからね。でも、作りたいものを作れるのが一番楽しい筈でしょう!

  作りたくないものを作らされても楽しくないわ。                      

   作っているときが楽しい、困難をのりこえるのが楽しい、そうであってほしいのよ。」








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さて、いよいよ明日から、3泊4日の旅に出かけます。

ブログを通して出逢い、知り合った素敵な方々と直接お会いできる喜び。

一人一人の皆さんが、また我が師となってくれることでしょう。



   今回お会いする方々は、

岩国でyamaakoさんとシャトルさん、yamaakoさんの山仲間の皆さん      
                         (昨年日光へご一緒して下さった方々です)

広島で、しゅずさんとしゅうママさん                           

名古屋で、なおりんさん、ねこいちさん、のばらさん、あんずさん、bluemoonさん

そして旅の同行者は、東京から山口までみこたんさんと原やすこさんがご一緒

                    広島から名古屋まではきーこさんがご一緒               

       全行程ご一緒するのは、まつりんごさんです。




旅から戻ったら、ご報告します。