「じゃん・けん・ぽん」
何度じゃんけんしても、ドラえもんにはいつも負け! 悲しいねぇ、オルレアちゃん。
グー・チョキ
・パー
・・・何を出そうかな?と考えながら・・・・・・
でもやっぱり、チョキを出す準備をしているの
ほらね、咲き始めの時からそうなのよ
これでは、いつもグー しか出せないドラえもんに、必ず負けると決まっているでしょ。
何年前だったでしょう? ある園芸雑誌で、それまで見てきたセリ科の植物とは異なり
大小の白い花びらが白レース模様を編み出している繊細で清楚な美しい花、オルレアを見かけたのは。
以来、種か苗かを手に入れようと、あちこち探し回りましたが、どこにもなくて・・・・。
ある種苗会社のカタログで、扱い始めたのを知ったときは、躍り上がらんばかりに嬉しかった!
しかしその年は、「限定数扱い」とのこと。慌てふためき、即刻、注文しました。
今年は3回目の開花になりました。
バラの開花に先駆け、庭を優しい白でふわっと包み込みます。
葉もまたレースのように切れ込みが多く繊細なので、バラと混植しても
バラへの日差しを遮ることがありません。
どこまでも優しい花ですね。
オルレアの白い花が、庭を埋める頃、次々と咲き出すバラ
あたかも白いキャンバスに、ピンクやアプリコットの絵の具をそっと乗せていくみたい ♪♪~
種袋には、オルレア(Orlaya grandiflora 'White Lace') と書いてあったので、
私はオルレアと呼んでいますが、オルラヤと呼ぶこともあるようですね。 真上から見ると1つの花のように見えますか?
実は、横から見るとこんな形。傘のような形をしています。
1本の茎の上から、何本も傘の骨のように柄が伸びて、
柄の先それぞれに、いくつもの小さな花が集まった花序を作っています。
これが1本の柄の先の花序、花の集まりですよ。20個くらい小さな花がありそうですね。
色々な形の花がありそうでしょ。でもね、ようく見ると・・・・・・・・・・・・。
さて、しば~じゅお得意の解体の始まり、始まり~。名付けて解体珍書です。
オルレアが、「まな板の上の鯉」になりました。
1番外側の花をはずしました。 大きなチョキの花びら、これね、2枚じゃないのよ。
2枚に見えるけど、実は1枚なのです。1枚の花びらが2つに割けた形をしているの。
1つの花は5枚の花びらで構成されているんですよ。
他に4枚の小さな花びらがあって、みんな内側を向いています。
だから、ちょうど。。。。。。ハイ、みなさん自分の手でチョキの形を作ってくださいね。
そうなのです。1つ1つがそういう形の花なのです。
内側の小さな花もはずしてみました。
そしたら、なんと! 大小の差はあっても、どの花もチョキをしていたの。
1番小さな花もですよ。画像では分かりづらいですが・・・・・・。
全員総出で、チョキなんです。やっぱりドラえもんには負けですね。
もう一度、こちらを見てください。
この花の塊(総状花序)には、14本の柄があり、14の花序(小さな塊)がありました。
大きなチョキは、一番外側だけで、内側の花序のチョキ
は小さいですよね。
互いにぶつかり合わないように!
どの花にも太陽の光が当たるように!
公平に虫達に受粉の手助けをしてもらえるように!
と、相談し合って、コミュニティーを作っているように見えませんか?
お利口さんなのか、遠慮深いのか、互いの立場をわきまえているのか・・・・・?
素晴らしい協調というか、協同の精神というか、平和主義というか、・・・・・・・?
オルレアの花に教えられたような気がします。
きっとね、負けも勝ちも、この子達には関係ないのよね。
きっと、オルレアの目立つこの花びらは、チョキではなくて、ピースのサインだったのね。
オルレアは、秋に芽生えたときから、
ほら、ピースのサインをしていたの!
白い花が終わり、実を結びました。繊細な花には似ずに、ハリネズミのようですね!