朝の小さな幸せ ♪~
ポイと口に放り込むと、口いっぱいに広がる甘酸っぱさ。
小さな小さな1個だけど、真っ赤なこの一粒が、「さあ、今日も頑張ろう!」の元気をくれる。
自宅を出て、コテージに向かう前の最近の習慣。
そして毎朝、元気をくれるもう一つのもの。あまーい香。
車に乗る前に、大きく吸い込む。
夜の酔うような濃厚な甘さから、清々しく儚げな甘さに移ろったハニーサックルの香。
咲き始めのピュアホワイトから、次第に黄色に移ろっていく。 白い花と黄色の花が交じり合った様は
銀と金とが交じり合うようにも見え、金銀花の和名もある。
スイカズラ、ニントウ(忍冬)、ロニセラ・・・・・色々な呼び方があるこの花。
前々記事のコテージのシェッドに這上る
ゴールデン・ハニーサックルは、園芸店から連れてきたが、
自宅の庭に、 を連れてきた記憶はない。
ある園芸雑誌が刊行され、イングリッシュガーデン・ブームが起き始めた頃、
美しいイギリスの庭園のアーチに絡む美しい花に目が止まった。
ハニーサックル、それがその花の名だった。
以来、自宅の庭に、ハニーサックルを植えることを夢見ていたが、
園芸店でもHCでも、見つけられぬまま数年が経った。
ある年のこと、自宅の玄関前のナナカマドの大きな木の下に芽を出した小さな緑。
みるみる伸びてフェンスに絡んでいく。蔓植物らしい・・・・・。
もしかしたら、ハニーサックルかしら? 何の根拠もなく予感に胸が躍る!
のびる、のびる。からむ、からむ、からむ。
やがて、ライムグリーンの小さな蕾をつけて・・・・・・ついに、開花!
ああ、やっぱりハニーサックルだったんだ!
ナナカマドの木の下。
毎年、ナナカマドの赤い実を食べにたくさんの鳥たちがやって来る。
赤い実を美味しそうに突つきながら、ついでに落とし物・・・・・・・・・・いや、贈り物!
どこぞで食したハニーサックルの果実を、贈り物にしてくれたのね。
あんなに夢見たハニーサックルが、我が家のフェンスにも絡んだ。
以来十数年、毎年今の時期になると、
梅雨の鬱陶しさを忘れさせるかのように、甘い香りで酔わせてくれる。
幸せと元気をプレゼントしてくれる甘い香りと言えば、こちら、コテージにも、もう一つ。
ナタール・ブライヤー
と パレードが絡むアーチの
ずっと右の方の白い花
反対側から見ると 水場の上に枝垂れかかる白い花
バイカウツギ・ベルエトワールだ。
梅の花に似た空木(うつぎ)だから梅花空木。なのに、花びらは4枚。
花びらの数よりも花の色を優先したのかしら?
花びらの真ん中のシベを囲むように、ほんのりと薄紅を挿したようなブロッチがアクセント。美しい!
だが、このブロッチゆえに、和名では「ヒノマルバイカウツギ」ともいうそうで、イメージが壊れるなぁ。
きっと頭の中で、日の丸弁当のイメージと交差してしまったに違いない。
アメリカへターシャの庭を訪れる旅をしたときのこと、田舎のとある店先にバイカウツギが咲いていた。
花の名を問うと、返ってきた答は、モックオレンジ (mock orange)。
偽オレンジとか、オレンジ擬きという意味になるだろうか。
なるほど、この花の清らかでいて甘い香りは、オレンジ・ブロッサムのアロマの香りに似ている!
大好きな香りだ。
ヒノマルバイカウツギやオレンジ擬きと呼ぶよりも、
フランス語で美しい星を意味する「ベル・エトワール(Belle Etoile)」 と呼ぶ方が、
この花の美しさに似合っているような気がする。
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( 追 記 )
昨日、ご紹介したこのクレマチス
名前が不確かなまま紹介しましたが、光源氏で間違いありませんでした。