先達て、小雨降る中で傘を差し、

植物たちの葉上や葉先で結ばれた水玉の美しさを切り取ろうと、レンズを向けたときのこと、

「雨の日にしか出来ない楽しみとは、こういう事を言うのだな。」と、思った。




水滴(チオノドクサ)  チオノドクサ

*今日の画像は全て、昨日の朝、雨上がりの光りみなぎる庭で撮ったものです。
上述の「小雨降る中で、傘さして撮った」ものではありません。
拡大してみると、水滴や光の反射が綺麗です。






晴れたら、全てが素晴らしいものとなるわけではない。

雨が降ったから、素晴らしいものになることだってある。

三拍子揃いの最低状態が、後には素敵な思い出になることもある。




水滴(ニッコウキスゲ)  ニッコウキスゲ



日曜の息子との雨中お花見デートを、昨日記事にしながら、思い出したことがあった。

遡ること16年前の北海道への家族旅行。




水滴(シャクヤク)  シャクヤク 




二人の息子の名前は、北海道にちなんだ名前だ。

女の子が生まれたら・・・と、用意していた名前もあった。お蔵入りになってしまったが・・・・・。

「まりも」 真理望と書いて、まりもと読ませたかった。

万が一、孫に女の子が生まれたら・・・・・・・・・・それは、淡い夢。






水滴(バイモ)  バイモ 




両親が大好きな北海道、息子達の名前となった地がある北海道へ12日間の家族旅行。

雄大な地を見せ、こんな雄大な人間になれと言いたかった、感じさせたかった。

親が勝手に見た夢ではあったが・・・・・・・・・・。





水滴(スイセン)    水滴(スイセン)
                                               ミニスイセン・ティタティタ

 


礼文島をかわぎりに、稚内→宗谷岬→知床→網走→美幌→屈斜路湖・阿寒湖・摩周湖→

帯広→美瑛・富良野→札幌→小樽→函館へと、フェリー利用と夫の運転で、12日間の旅。

始めは民宿泊まりの質素な宿泊に始まり、旅館、ホテルへと格上げして、

最後はリッチな気分で終わるはずだった。

札幌までは、順調に、計画通りに、盛り上がっていったリッチな気分・・・・・・・。






水滴(ジャーマンアイリス)  ジャーマンアイリス





ところが、小樽で今だに我が家で語り草となっている、三拍子揃いの宿(旅館)に遭遇した。

こんなはずではなかったのに・・・・・・・・。

「海老屋」

たまたま電話予約で取った旅館の料金は人並みであった。

だが、料理の不味さ、部屋の汚さ、サービスの悪さの三拍子揃いに辟易。

礼文島の民宿の方が、ずっとずっと快適だったし、ウニ丼が美味しかった!

美瑛の旅館の方が、部屋は古くても清潔で、新鮮な毛ガニが一人一杯ずつ。食べきれなかった!

ああ、それなのに~。この不味さ、汚さ、不親切さは何?





水滴チオノドクサ)   チオノドクサ






以来、「これって最低。」と思ったときに、家族が口にするのは「でも海老屋に比べればね。」

口癖のようになっている。

そして、楽しかった旅行の一コマ一コマを辿る糸口にもなっている。

その時は、確かに最低であった。

だが、「海老屋」があったからこそ楽しい思い出の数々が今でも薄れずに蘇る。

今となっては、最低の「海老屋」も、楽しい素敵な思い出の大切な一コマなのだ。





雨の日には、雨の日にしかできない楽しみを。!

旅行には、予想外のハプニングに楽しみを!