さて、昨日の続きを書くことにしましょう。
5,6年前に、初めて手に入れたセミダブル。
4年前に庭に下ろし、大きな株になりました。
昨年は、一株で100輪近く咲きました。
庭で一番お気に入りのクリスマスローズです。
「冬の貴婦人」といわれるにふさわしい、凜として美しいクリスマスローズにはどんな花言葉が?
期待して、調べたのです・・・・・・・。 そしたらね、
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追憶・私を忘れないで・思い出を懐かしむ。私の不安を取り除いてください・慰め
私の心を求めて・私の心を慰めて・私の心配を和らげてください・私を安心させて
中傷・誹謗・中毒・悪評・発狂・スキャンダル・・・・・・
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「追憶」・・・・ああ、そうか、そうだよね~
映画「ウィンターローズ」に、クリスマスローズが亡き母の好きな花として設定されていたのは、
息子の「母への追憶」、父の「妻への追憶」の象徴だったのね。
と、納得したのですが、それにしても、
「中傷・誹謗・中毒・発狂・スキャンダル・・・・・」 どれも寒々しく、恐ろしさを感じる言葉です。
可憐で上品な花姿のクリスマスローズに、似合わない毒々しさです。
本当に、これが、クリスマスローズの花言葉なのですか? 信じられません。 根拠は、由来は、なに?
春咲きと冬咲きのクリスマスローズの総称ヘレボラス(Helleborus)は、
ギリシャ語のhelein (殺す)と bore(食べる)に由来しているのだそうです。
「食べると死ぬ」 つまり毒を持つ植物だということですよね。だから、こんな花言葉になったの?
根・茎・葉・花・・・・・植物全体になんと、 「ヘレボリン」 「アコニチン」 「ラヌンクリン」という、
非常に強い毒性のある成分が含まれているのですって。
特に「アコニチン」は、皆さんが良くご存じのトリカブトの根に含まれる猛毒です。
調べていくうちに分かった事実。ショックでした。知らなかった~!
わたしが、クリスマスローズ栽培のバイブルとしている この2冊にも
そんなことは、どこにも書いてありません。
隅から隅まで通読しているのに、見落としていたのかしら?
もう一度目を通したら・・・・・・やはり、見あたりませんでした。
大好きなクリスマスロースが、猛毒だなんて・・・・・・ショックは大きかったけれど、
口に入れなければ、何の心配もないそうですから・・・・・・。
確かに、植替え鉢増しの度に、直接根に触り根を切り・・・・何のトラブルもありませんでしたもの。 クリスマスローズ・ニゲル
気を取り直して、真っ白なクリスマスローズ(ニゲル)にまつわる素敵なお話をしましょうね。
「キリスト降誕の日に、少女の涙を天使が白い花に変えた。」というお話を聞いた記憶があります。
ストーリーが曖昧になっているので、調べたら、似たよう話が2つ見つかりました。
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その1) マデロンという貧しい少女がおりました。キリストが誕生したと聞いたマデロンは、
お祝いをしたくて、聖母マリアの所に駆けつけました。でも、誕生を祝う贈り物が
何もありません。少女は嘆き悲しみ、涙を流しました。すると不思議なことに、
地に落ちた涙から真っ白な花が咲き出したのです。少女は咲き乱れるその花を摘み、
花束にして聖母と幼子に捧げました。 以来、クリスマスの祭壇には、クリスマスロー
ズを飾るようになったということです。
その2) イエス・キリストが誕生したという知らせを聞き、羊飼い達は手に手にお祝いを持って
駆けつけました。貧しい娘も花を捧げようと思いました。ところが時は冬。雪ばかりの
野原には花など見つかるはずがありません。娘が途方に暮れていると、天使が目の
前に舞い降りて、雪の下から、可愛い花を探してくれました。娘は喜んで、 その花を幼子に捧げました。
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この2つのお話を知って、
「ああ、なんて素敵なお話なんでしょう。クリスマスにぴったりのお話ね。」で終わらず、
「あれ、何か変だ。」と、思う私は、相当のへそ曲がりでしょうか? だってねえ、
キリストが生まれたのは、イスラエルのベツレヘムでしたよね。
イスラエルは中東の国。アラビア半島の地中海側に位置しますよ。雪が降るほど寒いですか?
それからね、寒さが好きなニゲルが、イスラエルに自生するのですか?
わたしの「バイブル」、NHK出版「クリスマスローズのすべて」のP.90の
「原種分布マップ」で、調べました・・・・・・・・やっぱりね、イスラエルに分布はありません。
原種の分布の中心は中央ヨーロッパ。北はドイツやイギリスまで。
多分、キリスト教がヨーロッパに伝わってから、ヨーロッパで生まれたお話なのでしょうね。